【心理学】信頼はウィンザー効果で得られる!その仕組みと活用事例とは?

【1】
ウィンザー効果とは?

ウィンザー効果とは、何かを相手から直接言われるよりも第三者から間接的に伝えられたほうが、信憑性や信頼性が増す』という心理的効果を言います。

アーリーン・ロマノネスによる自伝的スパイ小説、『伯爵夫人はスパイ』(原題:“The spy went dancing”)に登場するウィンザー伯爵夫人のセリフ、

「第三者の褒め言葉はどんな時でも一番効き目があるのよ。忘れないでね。いつかきっと役に立つわ。」

に因んだものといわれており、このウィンザー効果と似ているものとして口コミ効果があります。

ただし、元となったセリフでは褒め言葉とされていますが、ウィンザー効果自体は褒め言葉に限らず、悪口や批判についても当てはまりますので、注意が必要です。

ウィンザー効果の実例

ウィンザー効果の実例を挙げるとしたら、ネット通販サイトに掲載されているレビューや、「お客様の声」などが代表的でしょう。

例えば、

  • お客様から「○○○」というお褒めの言葉を頂きました。
  • お客様から「○○○」というご意見を頂いております。

この様な形でお客様の声を全面に出しているサイトや広告を見たことはありませんでしょうか?

企業側は、あくまでも自分自身ではなく第三者であるお客様の発した言葉であるという事実を強く表現してきます。では、どうして、その商品やサービスを作った本人ではなく第三者からの間接的な言葉のほうが信頼できると感じられるのでしょうか?

第三者からの言葉は信頼される…それがウィンザー効果

第三者からの言葉のほうが信用できるというのは、主に利害関係の有無に絡みます。

たとえば自社製品を広告する場合、

  • その広告には良い点を強調しているのではないか?
  • 悪い点を軽微なもののように表しているのではないか?

といった疑いが掛かるでしょう。『当社の製品は良いものなので買ってください』という宣伝広告なのだから、企業側が特長を強調するのは当たり前だと考えられるためです。

逆に、その製品と利害関係の一切ない人が「この品物は良い」と褒めていたとしたら、その賞賛には信憑性が生まれます。『何か得があるわけでもないのに褒めているということは、その人が心から嘘偽りなく良いと思ったからこそだ』と思われるのですね。

 

【2】
ウィンザー効果と口コミ効果

ビジネスではウィンザー効果による口コミが活かされている

ウィンザー効果の一つとして、口コミ効果があります。

少しマーケティングのお話をしますが、このマーケティング分野では、いかにして人々の需要を開拓していくかという点が大きな課題となっており、消費者の購買意欲や購買の契機となる要素が研究されています。

実は、こういったマーケティング分野にウィンザー効果が活かされています。

『第三者からの言葉に信憑性をおく』というウィンザー効果を、ビジネスにおける口コミに限定して考えるのが口コミ効果です。

企業は口コミ効果に注目した

売主側が直接的に商品を売ろうとしても限界があります。広告を出して消費者に『こんな良い商品が世の中にあるんですよ』と商品の存在を周知させるところまではいっても、実際に買ってもらえるかどうかは別だからです。

そこで企業が着目したのが口コミです。

『企業側と利害関係のない顧客がその商品を褒めている(評価している)のなら信用できる』というわけですね。ここがウィンザー効果を活用しているポイントになります。

とは言っても、本当にこの口コミ効果が成り立つのかどうか?については裏付けが必要ですので、これについての研究や実験がなされています。次は、この実験内容について少し見て行きましょう。

ウィンザー効果における口コミ効果の実験

口コミ効果の実験としては、1970年代にジョン・グッドマンの行った「口コミの波及効果」調査があります。

これはコカ・コーラ本社の行った調査の結果であり、苦情処理の結果として、企業側の回答対応に満足がいった消費者は4~5名へ口コミを行い、回答対応に不満な消費者は9~10名へ口コミを行うということが示されました。

何が言いたいのかというと、対応に満足している顧客よりも、対応に不満足な顧客のほうが口コミ数は倍近くにまで増加し、他の消費者影響を及ぼすと考えられるという訳です。これと同じ様な実験は様々な企業が行っており、いずれの結果としても好意的な口コミよりは非好意的な口コミのほうが多くの人へと伝わっていく傾向にあると示されています。

ただ一方で、

『お客さまに適切な「情報を提供する」(企業の行う消費者教育)ことによって、その企業に対する消費者の信頼度が高まり好意的な口コミの波及効果が期待されるばかりか、商品購入意図が高まり、かつ市場拡大に貢献する。』

顧客ロイヤルティ協会より引用

という調査結果も出ています。

つまり、企業の姿勢次第で口コミの内容も変わってくるという事ですね。

口コミ効果の活用は注意が必要!

こうした口コミやレビューについて気をつけておきたいのは、商品の販売について「利害関係のない顧客からの意見・感想だから信頼できる」のと、「信頼できるように思える」のとは明確に異なるという点です。

その口コミ、本当に信用できる?

まず、顧客の口コミやレビューが本当に利害関係のないものかどうかが問題となります。

今ではウィンザー効果や口コミ効果を企業側が逆手に取り、対価を支払って口コミやレビューを書いてもらうというマーケティング手法があります。

これは、明らかに虚偽の感想を書けという依頼ではないため『不正』とまではいえませんが、対価による口コミになりますので、ウィンザー効果や口コミ効果の前提となる『利害関係のない第三者だからこその信頼性』というものは完全に崩壊します。

特に、対価を受け取って感想を書く場合、対象商品・サービスを悪く述べる人はあまりいませんし、仮に批判的な意見を述べたとしても、企業側がそれを採用しないという手もあります。

口コミは冷静な判断を!

次に、利害関係がないからこそ無責任になる、という問題もあります。

対価をもらわず、利害関係がなければないほどあらゆる行いが誠実かつ正確になるなら、誰も仕事に給料を支払おうとはしなくなるはずです。

その人なりの信念を対価とするボランティアのような場合を除けば、対価を受け取っていないことで、気軽に不正確な情報を言ったり書いたりできるという面もあるのですね。

さらに、口コミやレビューは数が少なければあまり参考にならないという問題があります。

レビューサイトの評価で☆1の商品やサービスであっても、たまたまそれが気に食わなかった、トラブルがあった一人の顧客だけが最低評価をつけており、他の顧客はサイレントマジョリティとして満足していた、という可能性もあるのです。

上述したグッドマンの法則のように『不満のほうが口コミとして出やすい』というのであれば、なおさら注意が必要でしょう。このように、心理的にそう思えるのと、実際にそうであるのとは違いますので、冷静な判断が求められます。

 

【3】
ウィンザー効果を用いた言葉の伝え方

ウィンザー効果を用いて間接的に言葉を伝えるのは難しい?

ウィンザー効果を活用して、自分が伝えたいことを相手に伝えるのであれば、第三者を通して間接的に伝えるという方法があります。

例えば、「私は優秀な人間なのです」と相手(Aさん)に伝えたい場合に、「○○さんは優秀な人間だと思うよ」と第三者に伝えてもらうというやり方です。

でも想像の通り、何の根拠もなく「○○さんが優秀だとAさんに伝えてね」と第三者に言っても、言いたくもない口コミを誰かに伝えるという展開になりませんから、仕掛け方にも慎重さが必要となります。

また、恋愛におけるウィンザー効果ですが、「○○さんが貴方のこと好きらしいよ」などと第三者を通じて吹き込んだところで、最終的には自分の口から思いを伝えるなりしなければならないので、恋愛にもウィンザー効果を活用するのは難しい部分があります。

ウィンザー効果はむしろ自己防衛に活用すべき

結局、ウィンザー効果を仕掛けとして用いるのには困難さと限界が付きまといます。

他人の口を借りて自分を持ち上げようというのは、いわゆる「ステルスマーケティング」のようなもので、あまり好ましいことではありません。

TVや本などでは、外国の人々が日本を絶賛している、というような内容のものもしばしば見受けられるようになりましたが、これも番組制作者や著者が言わせているように受け取られ、みっともないのではという見方もあるのですね。

そうすると、ウィンザー効果はむしろ、冗談で気軽に叩いた誰かへの陰口が本人に届いてしまって信じられてしまった、というような不注意によるトラブルを避けるための自衛手段として意識しておくのがいいのではないでしょうか。

心から言葉を伝えればウィンザー効果はついてくる!

伝え方も大事ですが、もっとも大切なのは、自分の思ったことや感じたことを率直に伝えようとすること。長い目で見れば、そちらのほうが相手からの信頼は得られるのです。

無理に第三者を通さなくても、正しければきちんと伝わると信じましょう。

 

【4】
ウィンザー効果のまとめ

この記事のまとめ

いかがでしたでしょうか。

ウィンザー効果は、自分で活用するという能動面だけではなく、自分が本人以外からの言葉を必要以上に信じてしまっていないかどうか、という受動面にも気をつけるべきものです。

今の世の中は、何が本当なのかがわかりにくくなっていますから、そんな時代だからこそ、言葉によって伝えるということを大切にしたいものですね。

それでは本編のまとめです。

  1. ウィンザー効果とは、何かを相手から直接言われるよりも第三者から間接的に伝えられたほうが、信憑性や信頼性が増すという心理的効果のことを指す
  2. このウィンザー効果を活用した事例として『口コミ効果』があり、企業がビジネス戦略として活用している。
  3. しかし、口コミやレビューは企業戦略として操作されている可能性がある為、情報へは冷静な判断が必要。
  4. ウィンザー効果を意図的に人間関係や恋愛などに使うのは非常に難しい。誠意をもった対応を積み重ねれば、ウィンザー効果は自然と生まれる。

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