皆さんは、心理カウンセラーという言葉をよく見たり聞いたりするのではないでしょうか?
『悩んでいる人の力になって、悩みを解決する仕事…』というイメージが強いのではないかと思っているのですが、実際に心理カウンセラーがどんな仕事をしていて、悩んでいる人にどのような事をするのか分からないですよね。
今回は、心理カウンセラーを目指している方やこれからカウンセリングなどを受ける方にも分かりやすく、『心理カウンセラーとは何か?』についてご紹介していきたいと思います。
1. 心理カウンセラーとは?
心理カウンセラーとは『心の問題に悩む人が自ら解決にたどり着けるように援助をする人のこと』を指します。
心理カウンセラーは、原則として相談者(クライエントと呼ぶ)に問題を直接解決するようなアドバイスや意見を言うことはありません。相談者が自分自身で問題に向き合って答えを導き出せるように、意見は言わずにクライエントの話に耳を傾けながら支援をするのがカウンセラーの仕事なのです。
皆さんは、心理カウンセラーに対して『心理学をもとにして心の悩みの解決をする人』というイメージがあるのではないでしょうか?
人間の心というのはとても曖昧ではっきりしないもので、漠然とした悩みを抱えたことをきっかけとして心理学に興味を持つ人も多いのではないでしょうか? 心理学とはいったいどんな学問なのか、どんな時に役立つ知識なのか詳しくご紹介していきます。 […]
心理学を英語ではサイコロジー(psychology)と言います。サイコとは心や精神というような意味を指し、ロジーとは法則とか科学などを意味します。つまり心理学とは”心の法則”、または”心の科学”という事なのです。
心理カウンセラーは『アドバイザー』ではありません
カウンセラーという言葉も耳にする機会が多くなり、結婚カウンセラー・就職カウンセラーなど様々な「○○カウンセラー」が出てきています。しかし、これらの方々は専門知識をもって支援する人を指し、実態としてはアドバイザー(助言者)に近いものになっています。
一方、前述した通り、心理カウンセラーは、直接的にアドバイス(意見・助言)は行いませんから、心理療法などで例外があるにしても、アドバイスの有無がアドバイザーと心理カウンセラーの決定的な違いでもあります。
【2】
心理カウンセラーはどんな仕事をするの?
心理カウンセラーは「話を聞いて相談者の支援をする」のが仕事です。
とは言ってもその仕事の内容は想像しにくいかもしれませんので、実際に心理カウンセラーはどの様な仕事をしているのか?最も一般的なクライエントさんと1対1で相談に乗る場合を例に取り、簡単にご紹介していきます。
心理カウンセラーの仕事の事例(1対1の相談のケース)
心理カウンセラーは、まず相談者(クライエント)の話を聞くことが主体となります。アドバイスや意見は言わずに、クライエントの話を聞きながら気付きを導き出すのですから時間もかかります。1回の面談は1時間程度で、複数回の面談を行います。具体的には、話を傾聴して適切に共感・受容・要約・質問・確認を行っていきます。
クライエントを理解し、クライエントの変化や状態を整理しながら解決への糸口を一緒に考えます。
クライエント自身が考えて話し、気持を整理して変化につながるような共感や要約を積み重ねて行きます。状況によって、他の機関や病院で対応した方が良いと判断した場合は医療機関を紹介します。
カウンセリングとは適切に共感や質問をして、
- クライエントの気持を和らげたり
- 話を引き出したり
- 気付きに導く
これがカウンセリング技術です。平たく言うと「自分は語らず、相手の悟りを待つ」のですから、心理カウンセラーの仕事は非常に難しいのです。
【3】
心理カウンセラーになるには資格が必要なの?
意外に思われるかもしれませんが、心理カウンセラーになるには特別な資格は必要ありません。極論を言えば、誰でも「心理カウンセラー」という看板を上げることはできるのです。ただし、相談者が来るかどうかは別の問題ですが…。
実際、特に資格を持っていなくても、心理カウンセラーとして独立開業し独自に活動している人は沢山います。そういうカウンセラーは、ある分野での豊富な経験や知識をもとにして活動している場合が多いです。
『心理カウンセラーとして独立開業し、悩んでいる方の力になりつつ、生計を立てたい』 漠然とこの様に思っても、一体どのようにしたら心理カウンセラーとして事業を起こせるのかわかりませんよね? 心理カウンセラーとして独立開業する場合は、[…]
現時点、心理カウンセラーの国家資格は公認心理師のみですが、学会や協会、民間団体などが認定する認定資格は色々あります。これらの資格は、簡単に取れるものから、大学院修了が必要な難易度の高いものまで本当に色々です。
学校をはじめとする行政機関や社会福祉関係で「心理カウンセラー」として仕事をしたい場合は、公認心理師や臨床心理士の資格が必要となります。公認心理師や臨床心理士は非常に難易度が高いですが、心理カウンセラーの資格の中ではダントツで信頼度が高く、どこでも通用する資格です。
心理カウンセラーという名称ではありませんが、類似したものとして、精神保健福祉士という国家資格があり、この資格を所有していると社会福祉関係で働く道が開けます。
心理カウンセラーになる事を目指して、どのような資格があるのか調べた方は、心理カウンセラーの資格の種類がとても沢山あることに驚いたのではないでしょうか? 心理カウンセラーの資格は国家資格の公認心理師をはじめとして、協会・学会・民間企業な[…]
心理カウンセラーの資格を独学で取得するのは可能です。 しかし、資格の種類はとても多く、心理系の大学を卒業しないと取れないものから、通信講座で取れるものまで様々であり、独学となると取得可能な資格も限られてきます。 例えば、今、中学[…]
【4】
心理カウンセラーの資格取得方法は3通り
心理カウンセラーの資格取得には、大きく分けて3種類あります。これから、心理カウンセラーを目指そうという方は、ぜひ知っておいてください。
- 大学の心理学専攻が条件となる資格
- 大学の心理学部でなくても心理学関連や専門学校または養成所などを修了するのが条件の資格
- 一般の誰でも取れる資格(民間の心理カウンセラー資格)
この3種類です。
当然、それぞれの資格を取得するための難易度は変わってきます。例えば、臨床心理士は大学院修了が条件です。看護師や保健師の資格があると研修を受ければ良いとか、実務経験などが条件となっている資格など色々です。個々の資格の取り方は別項で詳しく紹介しますが、ここでは大まかな条件を知っておきましょう。
① 大学での心理学専攻が条件となる資格
下記は大学院で各認定団体が指定する科目を修了している方が対象になる資格です。所持していると強い資格ばかりですが、それだけ取得難易度も高いのが特徴です。
② 福祉課程や心理学隣接学部や養成所修了が必要な資格
下記は大学での心理学専攻が条件ではありませんが、福祉課程や心理学隣接学部、養成所修了が条件になってくる資格となります。この中でも、特に産業カウンセラーは養成所さえ修了できれば学歴を問わず受験資格が得られるため人気の資格となっています。
③ 誰でも取れる資格
「誰でも取れる」と言ってしまうと語弊がありますが、いわゆる”学会” , “民間団体” , “NPO法人”などが認定する心理カウンセラー資格の事を指します。基本的には通信教育となり、数ヶ月で資格を取得する事ができるものが多くなっています。
認知度があまり高くないため、取得難易度も低くなっていますが、これから心理学やカウンセリング技法を学んでいきたいという入門者にはとてもオススメの資格です。
非常に沢山の資格がありますので、すべてをご紹介するのは難しいですが、近年では、メンタルケア学術学会が認定するメンタルケアカウンセラー®が人気となっています。
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これから心理カウンセラー資格取得を目指す方へ
これら①~③の資格タイプをご紹介してきましたが、これから大学に進学するという方は、①の公認心理師・臨床心理士・学校心理士・臨床発達心理士や②の認定心理士・産業カウンセラー・心理相談員・精神保健福祉士を狙っていく方法があるでしょう。
ただし、既に学校を卒業して、仕事や家庭生活をしながら資格をとるという方には、今から大学に入学して資格を取るのは非常にハードルが高いです。ですから、通信教育を活用して資格を取るのが、心理カウンセラーになるための最短方法ではないかと考えます。
最後に
以上、心理カウンセラーについてご説明をしてきました。想像していた職業と少し違っていたかもしれませんが、まず、心理カウンセラーとは『心の問題に悩む人が自ら解決にたどり着けるように援助をする人のこと』を指すと覚えておいてください。
心理カウンセラーの知識を持っていると、心理職として仕事をしていかなくとも、他の仕事や家庭生活、人間関係に役に立つことも多いです。何より、自分のメンタルケアに役立つでしょう。
色々と資格取得には悩むと思いますが、自分の目的に合わせた方法や資格を探すことが大切です。
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心理学やカウンセリング技法を学ぶことは、自分自身やまわりの人への理解が深まり、 人間関係能力 や コミュニケーション能力 を向上させることが出来ます。その結果、人間関係を良好に保つことが上手になり、対人関係から生まれるストレスを大きく軽減すること が可能になりますので、人生の幸福度が上がるという大きなメリットがあります。
もちろん、心理カウンセラー資格を取得して 相談業務 などの仕事をしたり、 独立開業 して自分で人の役に立つ仕事をしていくことも可能です。
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