心理カウンセラーとして独立開業するために必要な資格と知識

心理カウンセラーとして独立開業し、悩んでいる方の力になりつつ、生計を立てたい

漠然とこの様に思っても、一体どのようにしたら心理カウンセラーとして事業を起こせるのかわかりませんよね?

心理カウンセラーとして独立開業する場合は、まず実績と実力が必要です。その上で社会的信用度の高い資格を取得していると集客のアドバンテージがあります。そして、自分の実績に基づいて得意分野や専門分野を持っていると他の心理カウンセラーとの差別化やお客様への信頼度も上がります。

実は、『心理カウンセラー』という名称は、特に資格を持っていなくても名乗ることができます。ですから、あなたは資金の用意と各種手続きを済ませることができれば、明日からでも心理カウンセラーとして事業を始めることが可能なんですね。

ただ、想像できる通り、カウンセリングをやったこともなければ何かに特化した知識もない ―― このような状態では、お客様があなたのサービス(心理カウンセリング)を購入するわけもなく、そもそも、あなたがカウンセリングサービスを行っていることを見つけることさえ出来ないでしょう。

心理カウンセラーとして独立開業するのであれば、当然、心理学への知識やカウンセリング技術が必要になってきます。これを学ぶ方法が、資格取得だったりするのですね。ですから、何かしらの心理カウンセラーの資格を取得する努力をすることは必要になってきます。

また、独立開業して成功するかどうかのポイントは集客力です。どのような人を対象に、何ができるかというメッセージが集客に関わってきます。

この様に、心理カウンセラーとして独立開業するためには、様々な条件をクリアしていく必要が出てくるのですが、本記事では独立開業していくために一体なにが必要となり、成功するための秘訣は何か?お伝えしていきたいと思います。

 

1. 心理カウンセラーとして独立開業する場合に資格は必要か?

資格

『心理カウンセラー』の看板を掲げるのは、特別な資格がなくてもできます。心理カウンセラーは医師や弁護士のような国家資格・名称独占資格ではないので、誰でも実力があれば「心理カウンセラー」と名乗ることができるのですね。そういう意味では心理カウンセラーとして独立開業するのに絶対に必要な資格というのはありません。

しかし「心の相談室」などのカウンセリングオフィスを開設している人のほとんどは、臨床心理士の資格を取得しているのが現状です。もちろん、自営やフリーランスで活動している方はその限りではなく、特に臨床心理士などの資格を持っていなくても十分に活躍されています。

心理カウンセラーの資格が必要かどうか? ―― これはあなたが行いたいビジネス・活動に社会的信用がどれだけ必要かにかかっています。独立開業で成功するには実績や集客力が重要ですが、社会的信用・権威があるに越したことはありません。そういう意味では心理カウンセラーの資格は非常に強い武器となるでしょう。

 

①心理カウンセラーとして独立開業するとしたら、どんな資格が有利なのか?

社会的信用や一定の権威が期待できるということであれば、例えば大学院で得られる修士など学歴条件が高い心理カウンセラーの資格や、専門の研究機関である学会が認定する心理カウンセラーの資格を取得することです。

こういった資格を保有する事で得られる効果は、必ずしも社会的な認知度とはイコールとはなりませんので、現実的には実力がものを言う世界にはなってくるのですが、少なくとも、それらの資格の認定基準に達している(必要な知識を有している)という証になります。

ただ、それだけに専門機関や研究団体が発行している資格はなかなかハードルが高いものになっているのも事実ですね。中には名称が似ているものや、同名称で他の民間団体が発行しているものもあります。肝心なことは、資格の効力にすべてを頼るのではなく、自らの力で集客し、実績を残していくことです。いくら素晴らしい心理カウンセラーの資格を所持していても実力が伴わないのであれば、独立開業してもうまくいかないでしょう。

とは言っても、資格の有無は集客・技術を含めたすべての面で少なからず影響してきますので、以下、所持していると効果の高い心理カウンセラーの資格をご紹介します。

心理カウンセラーとして社会的信用度や権威のある資格

  • 臨床心理士
  • 臨床発達心理士

心理カウンセラーとして権威のある資格(学会系の資格)

    • 認定心理士(日本心理学会)
    • 日本交流分析学会交流分析士(日本交流分析学会)
    • 家族相談士・家族心理士(日本家族心理学会)
    • 認定カウンセラー(日本カウンセリング学会)

など。

繰り返しになりますが、まずは実績・実力が大切です。しかし、独立開業して生計を立てていこうとするのであれば、臨床心理士など権威のある資格を持っている方が有利でしょう。

 

心理カウンセラーとして独立開業するには、どんな条件が必要なのか?

心理カウンセラーとして独立開業するといっても、ビジネスの規模や内容、サービス形態によって必要な条件は変わってきます。共通して言えるのは『実績』です。①どの専門分野でどういう実績を挙げてきたか?(経歴・学歴も含めて) ②あなた自身にどのような強みがあるのか? が基本になります。独立開業するために必要となる共通の三大条件を挙げておきます。

条件-1 : 実績/経歴

例えば、『私は○○というサービスについて全然やったことがありませんが、知識はしっかりとありますし、自信もありますので、安心してお任せください』 ―― このように言われて、顧客はあなたのことを信用すると思いますか?

どのようなビジネスにも共通しますが、実績や実力を証明せずには顧客の信用を得るのは難しいのは想像の通りです。あなたが学んできた学校や取得してきた資格が、展開しようとしているビジネスの内容に合致すればするほど、顧客の信用は得られるでしょう。

この様な意味で、

  • あなた自身のプロフィール(経歴や実績)
  • 提供するサービスの方向性

は重要な要素となります。

条件-2 : 集客力・営業力

お客様がいることで初めてビジネスは成立するのですが、あなたが提供するサービスを必要としてくれる顧客を探し出し、自社へ誘致する必要があります。

ここでは詳しく解説しませんが、あなたの人脈を活かすのも一つの手ですし、お金をかけて広告を出稿するという選択肢もあります。もちろん、顧客が、法人や団体なのか/個人客なのかによって、営業・集客の方法が違うでしょう。

いずれにしても、あなたが独立開業する以上、ゼロから信用と信頼を築き上げる必要があります。集客システムの構築やビジネスビジンの明確化は開業前に行っておきましょう。

条件-2 : 税務・会計などの知識

法人化するのか、個人事業主なのかによっても違いますが、独立するなら税務署への申請が必要です。

税務・会計領域は個人で行うことは可能ですが、想像以上に面倒で時間を取られます。経費はかかりますが、お近くの会計事務所などの税理士さんにお任せする方が良いでしょう。

※上記の3大条件については、この後で詳しく説明していきます。

 

2. 心理カウンセラーとして独立開業を成功させよう!

独立開業を成功させる

心理カウンセラーとして独立開業するに当って、世の中のカウンセリング需要は一体どれほどあるのか?を知っておく必要があります。カウンセリング先進国のアメリカとは違い、日本ではまだまだカウンセリングが一般的に普及している状況ではありません。

確かに職場でのメンタルヘルスへの関心が高まり、ストレスチェック制度なども始まりました。しかし産業精神保健分野で、ストレスチェック・プログラムなどを企業から受注できるのは法人化している団体や産業医・臨床心理士の協会などに限られてきます。

個人事業主(=自営業者のこと)でビジネス展開する上では、個人のお客様が中心になると想像できますが、現在はインターネットやSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)も普及していますので、集客ノウハウを学ぶことで個人客の集客も十分に可能です。

  • どのような人に…
  • どのようなサービスを…
  • どのような方法で…
  • どのような満足を…
  • どのような価格で…

提供していくのかを十分に考え、あなたのビジネスのビジョンを明確にしましょう。

ここでは、独立開業を成功に導く3つの条件について説明していきます。

① 実績がビジネスの方向性に関る

心理カウンセラーとしての今までの実績や学んできた事を振り返り、整理してみましょう。

あなたはどういう分野に強みがあるのでしょうか? ―― 特筆すべき実績や経験・相談件数など、プロフィールを作ってみてください。独立する場合は、自分の得意分野や専門分野を持っている方がとても有利です。

実績は心理カウンセラーとして独立開業する場合の方向性に関ります。例えば「児童」に関する分野でも、不登校・発達障害・親子関係など、それぞれに対処の方法や知識の範囲が違います。また、発達障害(児)の悩みを抱えている人と、職場のストレスに悩む人とでは、関心を惹くメッセージは違うでしょう。

実績をもとに、心理カウンセラーとして何が出来るか?というメッセージが相手に伝わることが独立開業の成功ポイントです。実績をもとにして、ある程度の方向性を考えましょう。

② 独立開業成功のポイントは集客力

どんなに実績・実力があっても、お客様がいなければビジネスは成り立ちません。独立開業で成功するかどうかは、集客力にかかっていると言っても過言ではないのです。TVでCMを見るのと、実際にその商品を手に取り、レジへ持っていくという行動には大きな隔たりがあります。収入につながる集客は、レジに持っていくお客様です。

まず告知宣伝をしなければ何も始まりません。その次に、行動を起こさせることが重要な要素なのです。

集客ノウハウ : 宣伝告知の方法

宣伝告知の方法には様々な方法がありますが、現代社会ではインターネット・SNS・メルマガは少ない費用で大きな効果を生み出す事ができますので、利用しない手はありません。ただし、対象とする見込み客が見てくれているどうかという問題はついてまわります。FB(フェイスブック)、Twitter(ツイッター)、ブログ、メールマガジンなど方法は沢山ありますが“やり方”が大切です。

いずれの媒体を使うにしても、お客様(悩みを抱えている人)に対して有益な情報を配信しつつ、あなたの魅力を感じさせ、信頼関係を構築し、サービスを購入してもらうという一連の流れが大切です(これをコンテンツマーケティングと言います)。少ない資金で集客できる代償として、『情報を無償で提供し続ける』という労力が発生しますが、Webを含めたIT分野での成功なくして、個人で勝ち抜いていくには今の時代では難しいと感じます。

お金をかける方法としては、TVCM・新聞の広告・雑誌の広告などありますが、これからの時代を考えれば、費用対効果が大きいとは言い難いのが実情です。同じようにお金をかけるならば、Web site(ウェブサイト)を構築して、PPC広告(ペイ・パー・クリック広告)を出稿した方が効率的かもしれません。

私がおすすめするネット主体の宣伝を展開するのであれば、まずは同業者のサイトを沢山まわり、どのような訴求をして、どの様なサービスを提供しているのかをチェックすると参考になるでしょう。

他にも無料のセミナーを開いたり、特定の活動をしている団体に参加するのも人脈を広げる上で役に立つでしょう。

マーケティング方法

そして次に、見込み客がお金を払ってカウンセリングを受けてみようという気にさせることがポイントです。料金体系や相談メニューも必要です。カウンセリングの普及が遅い日本では、初回無料のカウンセリング相談も有効かもしれません。お客様にサービスを購入してもらうためにも、どういうメッセージを届けるかが大切です。

どんな手法で集客するにしても、マーケティングの基礎知識は持っておくことをオススメします。

③独立に必要な経営・会計などの知識

独立開業を目指しているのであれば、今までどこかの会社に勤めていたのであれば、雇用先が源泉徴収して代りに税金を納めてくれていた事は知っていると思います。

独立開業すると自分で税金を納める必要が出てきます。法人化するにしても個人事業主になるにしても、税務署などへの手続きが必要になります。

心理カウンセラーとして独立開業する場合は、最初は個人事業主として始める人が多くなっていますが、個人事業主の場合は、税務署に青色申告の申請をするのが一般的です。独立すると規模の大小に関らず事業主ですから、税金や会計・経営の知識は必要になります。

地元の商工会議所に入会するのも良いでしょう。商工会議所では創業の相談や税務・法務などの相談に乗ってくれます。入会金と年会費は必要ですが、さまざまな活動をしており地元の事業主との人脈を得る機会にもなるでしょう。

3. 通信講座などで心理カウンセラーの資格を取得して独立開業はできるのか?

通信講座
臨床心理士などの社会的に通用する資格を持たずに独立開業する場合は、とにかく実績と実力が必要です。通信教育講座の心理カウンセラーの資格を取得しただけでは、知識・実力ともに不十分です。そもそも、心理カウンセラーとしての仕事を経験できないので実績を積むのも難しいです。

通信教育でも実技実習つきの通信教育もありその方が望ましいですが、いずれにしても実技実習と実際の相談業務では雲泥の差があります。独立開業を目指して、どのようにして実績を積むか?デザインする必要があります。
ここでは、実力や実績を積む方法を紹介していきます。

① ボランティアの電話相談員として活動する

「いのちの電話」の電話相談員の養成講座(有料)を修了して認定を受けると、電話相談員になれます。他にもボランティアで電話相談員を募集している所もあります。そのような場で経験を積むことは、ひとつの方法です。

組織に就職する場合は、ボランティア活動は実績として評価されないのが一般的です。開業の場合はとにかく実力勝負ですから、さまざまな相談経験を積むほど力がつくこと間違いありません。

② 福祉施設などで働いて相談業務を経験する

最初から相談員として採用されるためには、精神保健福祉士や社会福祉士などの資格が必要ですが、事務や一般の職員などで募集している施設もあります。一般職員として施設で働きながら、部分的に相談業務に関って職域を広げていく方法があります。

精神保健福祉士の資格などは、養成施設を修了すると受験資格が得られます。遠回りをしたくないのであれば、国家資格を取得して福祉施設に相談員として就職し、経験を積む方が近道かもしれません。

一般養成施設は50万円~70万円ほどの費用がかかりますが、臨床心理士になる費用の10分の1程度で済みます。

③近くに相談室などがあれば、無給で手伝いをする

個人開業の相談室などが身近にあれば、無給でも手伝わせてもらってやり方を見習うのも勉強になります。ただし、認めてもらう事ができれば…という話にはなってしまいます。落語の師匠に弟子入りするみたいなものです。

数ヶ月で誰でも簡単に取れる資格を取得しただけでは、仕事や実績作りに役に立たないのが現実です。既に実績のある人はその限りではありませんが、実績のない人が将来独立開業を目指すのであれば福祉系の国家資格を取得するのも方法でしょう。

 

4.まとめ

この記事のまとめ
この記事の冒頭でも触れましたが、心理カウンセラーとして独立開業するためには、まず実績と実力が第一です。乱暴な言い方をすれば、資格を持っていなくても心理カウンセラーを名乗ることはできますし、独立開業する事も可能です。

ただし、何の実績も実力もない状態で、どのようにしてお客様の信用を勝ち取り、ビジネスに繋げていくか? ―― これは単純に考えても難しいですよね。そういった意味で、臨床心理士に代表される社会的信用度の高い資格を取得することは、ひとつのアドバンテージ(有利)になります。

ただ、たとえば臨床心理士の資格を持っていれば、独立開業して成功することができるか?というと、それは間違いです。開業して成功するためには、集客力や経営力などのマーケティング能力やビジネスセンスが重要になってくるからです。

例えば、偏差値の高い、有名な大学を出た人だけが会社で活躍して出世していくかと言えば、そうではないですよね。高卒の方でも優秀な方は沢山いますし、いわゆる知識の量だけでは計り知れない『センス』が重要な要素になってくるわけです。これは、ビジネスセンスに関わらず、心理カウンセラーとしてのセンスでもあります。

また、色々な経験することが出来た人は本当に強い ―― 私は心からそう感じています。

臨床心理士などのハイレベルな資格を取得することに越したことはありませんが、まずは心理カウンセラーとして生計を立てることを目標に、通信講座などで心理学やカウンセリング理論を体系的に学ぶことも、駆け出しとしては有効だと思っています。
それをきっかけに少しずつ深く勉強していけば良いのです。

 

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通信教育などの講座で資格を取った人が独立開業する場合は、相当の実績・経験を積んで勉強することが必要です。力をつけるためには、相談業務のあるボランティア活動や福祉施設などで活動する方法もあります。これは本記事でも解説した通りです。心理カウンセラーとして独立開業するためには勉強と行動あるのみなのですね。

そして、独立開業して成功するかどうかは自分の工夫と努力次第です。心理学やカウンセリングの専門知識以外にも、マーケティング・ビジネスに関する勉強はしておいて下さい

 

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