心理カウンセラーの資格を独学で取得するのは可能です。
しかし、資格の種類はとても多く、心理系の大学を卒業しないと取れないものから、通信講座で取れるものまで様々であり、独学となると取得可能な資格も限られてきます。
例えば、今、中学生や高校生など大学に入る前のあなたは、これから心理カウンセラーを目指す場合、心理系の大学を目指すことで幅広く心理カウンセラーの資格を選択できます。
しかし、社会人ともなれば、日々の生活のためにお金を稼ぐ必要がありますので、会社を辞めて大学入学からやり直す事はなかなか難しく、家族が居ればなおさら目指すことは難しいでしょう。
こういった社会人の方が強い意志で心理カウンセラーでの独立を目指す場合や、今いる会社での人間関係の構築、また家族との円滑なコミュニケーションを目的に心理学を学びたい場合などには、独学での資格取得は費用や時間の面で非常に有効な手段です。
ここでは、独学で取得可能な心理カウンセラーの資格の種類と、効果的な独学のやり方を中心に、どう進めて行けば心理カウンセラーになれるのかをご説明していきます。
1. 独学では取得できない資格
心理カウンセラーとして企業に就職する場合は、資格が必要になります。資格の種類によっては、指定大学院・専門学校・養成講座など、教育養成機関を修了しないと受験資格がないものがあります。(下記がその一覧になります)
独学とは少し違いますが、認定心理士資格は放送大学で必要な科目が履修できます。心理カウンセラーとして行政機関や企業などに就職したいという場合は、臨床心理士、臨床発達心理士、産業カウンセラーなどの資格が必要になるので、独学で資格を取得するのは難しいでしょう。
もし独学で心理カウンセラーの資格を取得するのであれば、まずは民間の資格にチャレンジしてみましょう!
2. 独学で学ぶ場合のメリットとデメリット
① 独学で学ぶ場合のメリット
自分のペースで自分の好きな時に勉強できる
自分の関心のある分野を自由に勉強できる
学校に通学するより、費用が安く済む
やはり自由に時間を使って勉強できるという点が独学のメリットではないでしょうか。会社勤めのサラリーマンの方や主婦・学生という立場では拘束されている時間が長いですので、独学スタイルで隙間時間を有効に活用して学習が可能です。また、通学制の学習に比べてはるかに費用が安く済むのも魅力です。
② 独学で学ぶ場合のデメリット
体系的に学べないと遠回りになる場合もあり、時間がかかる
カウンセリング実習や実務の経験を積むのが難しい
仲間がいないのでモチベーションが続きにくい
独学のデメリットは、効率的な学習をしないと時間的に非常に遠回りになってしまう事です。
『とりあえず参考書で…』と考えるよりも、何かしらの通信講座を利用した方が時間効率は高いでしょう。また、とにかく一人での学習となりますので、強い意志を持って取り組まないとモチベーションが持続せず、途中で挫折ということも考えられます。
実務や実習という点では、無償の電話相談員などを経験すると実践力の向上に役立ちます。
3. 独学に向いている人
- 自分で既に何かの分野で活動していて、心理カウンセラーの知識をプラスしたい人
- 家庭や職場の人間関係に役立てたい人
- ボランティアや副業などで電話相談やメール相談をしたいと思っている人
- 主婦や退職後の方で、時間を有効に使いたいと思っている人。
4. 独学で学ぶ場合の勉強方法
独学で学ぶ場合は色々な方法があると思います。独学で学ぶ場合に役に立つ勉強方法を紹介しましょう。自分で本を読むのは、勿論ですが、これらを幾つか組み合わせて勉強するのも良いでしょう。
① 通信教育で体系的に学ぶ
独学の場合は体系的に学ぶのが難しいという問題があります。
通信教育は費用が安く、短期間で心理カウンセラーに必要な知識が体系的に把握できます。就職に直接結びつくものではないですが、各団体が認定する資格も取れます。
独学の場合、通信教育は初級者には向いているでしょう。通信教育はあくまで入門なので、そこから勉強して深めていくことが必要です。どういう知識が必要かが判ったら、とにかく多くの関係図書を読みまくることです。通信教育は、費用も内容も、期間も色々な種類がありますので、資料を取り寄せてみるとよいでしょう。
② 心理学関係の団体が行う講習会やワークショップなどに参加してみる
独学の場合は、仲間がいない、刺激が少ないというデメリットがあります。心理学関係の協会やNPO法人などでは、一般向けのワークショップや短期講座などを行っている所もあります。講習会などに参加すると刺激になりますし、色々な情報も得られます。
日本カウンセリングセンター
1回2000円で参加できるカウンセリング演習なども行っています。独学ではなかなかカウンセリング演習ができないので、参加してみるのも良いでしょう。
日本交流分析協会
交流分析1日入門講座などを開催しています。
日本メンタルヘルス協会
一日体験ゼミナールを開催しています(3500円)。
③ メンタルヘルス・マネジメント検定を受ける
大阪商工会議所が主催する公的資格です。従業員や管理者向けのメンタルヘルスの基礎的な検定試験です。
独学の場合は、このような検定を受けてみるのも良い刺激になるでしょう。働く人の心の病の予防や健康増進の知識を習得することを目的とした資格です。試験はⅠ種(マスターコース)、Ⅱ種(ライフケアコース)、Ⅲ種(セルフケアコース)の3種類があります。受験対策講座が数箇所の商工会議所で開催されており、全国15の会場で受験できます。Ⅰ種は4日間、Ⅱ種は1日の講習です。テキストや問題集も販売されているので、独学でも勉強できるでしょう。
5. 電話相談員の研修を受けてみましょう
独学とは少し違いますが、「いのちの電話」などでは、電話相談員の研修講座を開催しています。
研修を受講して試験を受けて認定されると電話相談員として登録できます。無報酬ですが、相談業務の実務経験を積む機会にもなるでしょう。各地のいのちの電話で募集しており、募集人数も各地で違います。応募資格は問われませんが、研修の応募にもレポートなどの審査があります。
研修の費用・期間を、横浜の場合を例に見てみましょう。
研修は毎週1回、約1年です。研修は三期に分かれており、費用は、合計で7万円です。宿泊研修(別途費用)もあるようです。研修費用は10万円ほどかかるようですが、研修内容はしっかりしているので、勉強にもなるでしょう。横浜の場合を例にとりましたが、他も大きくは違わないようですが、詳しくは各地域の募集要項を確認してください。
参考:横浜いのちの電話
6. 独学で心理カウンセラーになる方法
独学の場合は、心理カウンセラーとして一般企業などに就職するのは難しいので、自分でカウンセラーとして開業するという方向性が強くなります。この様な独立開業を目指す場合は、自分の専門や得意分野に特化する方が良いでしょう。
参考記事 心理カウンセラーとして独立開業するには?
独学の場合の一番の難題は、実務経験をどうやって蓄積するかでしょう。カウンセリングを学ぶのと、実際に相談者に向き合うのとでは全く違います。勉強して知識を蓄えるのは勿論、加えてカウンセリングやコミュニケーション能力を磨く機会を積極的に持つことが大切です。
独学で心理カウンセラーになる一例
- 通信教育などで、勉強する=関係図書を沢山読んで勉強する
- 体験学習・実習講座や、カウンセリング演習講座、ワークショップなどに参加してカウンセリング実技を学ぶ
- 電話相談員になって、実務経験を積む。傾聴や、ボランティアが行っている支援業務に参加してみる
- 自分の専門分野を持ち、それに関る勉強会や研修などに参加する
- ボランティアや、セミナーなど地道に活動してネットワーク作りをする
- HPなどを作って集客する
自分で活動する場合は、心理学関係の知識の他に、マーケティングの知識や集客方法に関する知識も必要になるでしょう。
臨床心理士は、大学と大学院で7年間学びます。学校に行こうと、独学だろうと勉強が必要なことに変りはありません。
心理カウンセラー養成講座などは、費用も色々で中には何十万円もする講座もあります。費用をかけて資格を取ったからと言って、就職に有利になるとは限りません。独学で心理カウンセラー目指す場合は『どういう人達に何を提供するか』ということが大切です。まずは、あまり費用のかからない方法で勉強してみてから、じっくり考えるのも良いでしょう。
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心理学やカウンセリング技法を学ぶことは、自分自身やまわりの人への理解が深まり、 人間関係能力 や コミュニケーション能力 を向上させることが出来ます。その結果、人間関係を良好に保つことが上手になり、対人関係から生まれるストレスを大きく軽減すること が可能になりますので、人生の幸福度が上がるという大きなメリットがあります。
もちろん、心理カウンセラー資格を取得して 相談業務 などの仕事をしたり、 独立開業 して自分で人の役に立つ仕事をしていくことも可能です。
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