学校心理士になるには?資格の取得方法・仕事・収入

 

学校心理士は、学校・教育の場においての心理教育的援助の専門家です。

学校ではさまざまな問題が発生しており、学校心理士は子ども達が望ましい発達ができるように、子どもを取り巻く保護者や教師学校に対して心理教育的援助サービスを行います。学校心理士について紹介します。

 

1. 学校心理士とは?

学校心理士とは : 一般社団法人学校心理士認定機構が認定する民間資格です。学校心理士は、学校における様々な問題について「学校心理学」の知識を用いて心理教育的な援助をします。児童生徒が望ましい発達ができるようにするのが教育の目的であり、学校心理士はそのための援助をします。

対象は、子ども自身はもちろんですが、保護者・教師・学校組織など、子どもを取り巻く要因・環境のすべて対象となります。

学校・教育の場では、学習障害や発達障害・ADHD・自閉症などの障害を持つ児童への対応や、非行・いじめ・校内暴力・学級崩壊、さらに貧困から発生する問題など、さまざまな問題が発生しています。

これらの問題を現場の教師だけで解決するのは難しく、学校心理士は専門知識をもって子ども自身や保護者・教師・学校に対して援助を行います。

 

2. 学校心理士とスクールカウンセラー

文部科学省におけるスクールカウンセラー等活用事業で、学校心理士の資格を持っている人を准スクールカウンセラーとして任用することができます。

正規のスクールカウンセラーは、精神科医、臨床心理士、大学教員であることが資格要件ですが、そのような専門職人材がいない場合は、学校心理士有資格者を任用することができます。

ですから一般的に「スクールカウンセラー」と言う場合は、広義の意味で『学校心理士』も含めることが多くなっています。

 

3. 学校心理士になるには?

学校心理士になるには、一般社団法人学校心理士認定機構による資格認定審査を受け、認定されると資格を取得できます。審査は各種提出書類・筆記試験・ケースレポート(研究実績)によります。

試験は、論述試験・多肢選択試験、面接がありますが、申請類型により異なります。ケースレポートは申請時直近5年以内のもの。スーパーバイザーの指導を受けたケースについて学校心理学の観点から書かれたものです。

学校心理士は、教員経験者や教育行政経験者が資格を取得するケースが多くなっています。教育現場の諸問題に対応するためには、現場の経験と専門知識、そして学校組織・教育行政などに通じている人が望ましいようです。

①学校心理士の申請条件(受験資格)

学校心理士の資格の種類は、

  • 学校心理士補
  • 学校心理士
  • 学校心理士スーパーバイザー(SV)

がありますが、ここでは一般的な『学校心理士』の申請条件を紹介します。以下のいずれかに該当することが申請条件となります。

  1. 大学院で学校心理学関係の科目単位を修得し、修士課程・専門職学位課程を修了し、学校心理学に関する専門実務を1年以上有すること。大学院別認定科目については日本学校心理士会のHPで確認することができます。
  2. 4年制大学卒業で、学校心理学に関する専門実務を5年以上有すること。(教員等の経験者が対象。)
  3. ③大学または大学院で学校心理学関係の授業を2年以上担当し、学校心理学に関する研究実績を5年以上有すること。
  4. ④学校の管理職または教育行政職として心理教育的援助サービスに関する指導的な役割を3年以上有すること。(校長・教頭などの管理職や、教育委員会における管理職や教育行政職(指道主事など)として心理教育的援助サービスに関する指導経験のある人が対象。)
  5. ⑤教育委員会や教育研究所・教育相談所・教育センター・児童相談所・児童センターなどの専門機関で教育相談の専門職として、学校心理学に関する専門的実務経験がある人。大学院で学校心理学に関する領域を習得し大学院修了している場合は、専門機関での学校心理学に関する実務経験が2年以上あること。学校心理学関連以外の大学院修士課程修了者また4年制大学学部卒業者は専門機関での学校心理学に関する実務経験が5年以上あること。

②学校心理士の資格認定費用

認定審査料は32,800円(税込)となります。合格後に、登録料と日本学校心理学会会費が必要です。学校心理士登録料として20,000円、会費(5年分)として30,000円の計50,000円。資格の有効期限は5年となり、5年毎の更新手続きが必要です。

※学校心理士に関わる詳細な情報が欲しい方は、日本学校心理士会のホームページを参照してください。

 

4. 学校心理士の仕事内容

学校心理士は、小学校・中学校・高等学校・大学は当然ですが、特別支援学校・教育委員会・教育センター・教育相談所などで活動しています。教育現場・学校での問題はさまざまな人が関っており複雑な要因があります。少なくとも子どもの問題には、保護者・家庭環境、教師、友達、学校組織や地域環境などが関っています。

学校心理士の仕事は、主に以下のような援助活動をします。

主な仕事内容

  • 問題を抱える子ども自身の状況を総合的に把握し、問題点や情報を客観的に整理します。
  • カウンセリングや心理療法などを通じて、子ども自身への直接的な援助をします。
  • 保護者や教師と連携したりコンサルティングをして、子どもの問題解決への道を探します。保護者や教師のメンタルケアなどの援助もします。
  • 学校と連携して問題解決への道を探します。組織的な問題も考えられる場合は、学校組織へのコンサルティングを行います。

 

5. 学校心理士の収入は?

スクールカウンセラーとして任用された場合の収入を例にとります。

スクールカウンセラーはほとんどが非常勤です。自治体によって多少違いはありますが、スクールカウンセラーの時給は 4,000円~5,000円 程度です。自治体や学校によって異なりますが、学校心理士は准スクールカウンセラーなので3,000円前後が多いようです。

1校で週に1日5~6時間程度で数校を掛け持ちしているケースも多いようですが、スクールカウンセラーだけで生計を立てるのはなかなか難しいようです。

学校心理士の収入モデル

勤務稼働日:週1日/1校
勤務時間:5時間
掛け持ち:3校
基本時給:3,000円/時間
月収 : 180,000円/月

 

6. まとめ

この記事のまとめ

子どもは社会の宝であり、子ども達を健やかに望ましい発達を促すのが教育です。それを援助するのが学校心理士であり、とても必要とされる役割でしょう。

 

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