心理学とは?人の心が読めるの?

最近では『心の問題』に対して関心が高まっており、心理学に興味を持つ方も多くなっています。それでは、心理学とはどんな学問なのでしょうか?

『 icon-comment-o 心理学で人の心がわかるの?』
『  心とは一体なんだろう?』

… そんな疑問にわかりやすく解説します。

 

【1】心理学とは

心理カウンセラーなどに代表されるカウンセリングのお仕事の基盤となる『心理学』とは『心の働きを研究する学問』です。そういった意味では心の科学とも言えますね。

「  心理学を学ぶと人の心が解って心の悩みを解決できるのではないか?」と思っている方も結構いらっしゃるかと思いますが、人の心は刻々と変化しますし、生まれてからの育ち方や環境など、ひとりひとりに個別の背景があります。心理学は学問ですから、心の働きの普遍的な事実や、研究・実験などによって確認された事実を元にしています。

ですから、必ずしも心理学で個人の問題が解決できるとは言えないのですが、心の問題の解決に関わる時には心理学の知識が必要になります。

 

【2】心理学は幅広い学問

心の働きは、行動・言動、感情、思考・判断・体調・学習能力・睡眠・食欲など、私達の生活や身体すべてに関わってきます。実際に、心理学に関する学会は200以上あり非常に多岐に渡っています。

外部サイト 心理学の学会の種類と一覧(リンク付き)

心理学は人間を扱う学問と言ってもいいほどです。色々な学問が基になっており、また色々な分野と関りのある学問です。心理学の起源は、ギリシャの哲学者・アリストテレスと言われています。

心理カウンセラーの基盤となるのは、基礎心理学・応用心理学・臨床心理学 などが主ですが、実際に相談にみえる方の問題は、どこにあるかわからないものです。相談者が言葉で表せるのはごく一部だからです。表面的には経済的な悩みが原因のようでも、本質は家族間の葛藤だったりします。

ですから、心理カウンセラーは人間・社会についての広範な知識と理解が必要になります。

 

【3】心の働き – 心ってなんだろうか?

心の働きの『心』とは何でしょう?一般的に私達は『心』というと喜怒哀楽の感情や、思考・判断・表現・愛情・意欲・情熱…など、そういうものをイメージしますね。

①心はどこにある?

その昔、『心』は心臓にあると思われていました。もちろん、今はその様に考える人は少ないと思います。

心の働きを”知” “情” “意”、そして “記憶と学習” とする専門家が多いです。それらの働きを主に担っているのが『脳』です。長い間”心の働き”は謎でした。心と体は分けて考えられていた時代もありました。科学の進歩によって、脳科学が様々な「心の謎」を解明しつつあります。

私達は感情をなかなかコントロールしにくいものですが、喜怒哀楽の感情は大脳辺縁系の働きが密接に関っていることが解っています。さらに大脳辺縁系はストレスやうつ病などにも深い関りがあります。目的に沿って計画的に物事を成し遂げる働きには、前頭前野という部分が深く関っています。

また、他人への共感なども前頭前野のミラーニューロンが関っています。”知” / “情” / “意”、それぞれ主に担う機能部位はありますが、脳は同時に色々な所が協調して、心身の安定を保つために働いています。

②心の働きは全体的なもの…だから複雑!

心の働きとは全体的なものです。『言動』とか『感情』というのは表現されたほんの一部で、それは私達が『心』と思っているようなものです。つまり、私達が意識できない無意識の部分も含めて心の働きなのですね。

心の働きは、温度・湿度・明暗・季節・人間関係など環境の影響を強く受けます。五感から入って来る情報など環境要因によって体温や血圧が上がったり、心拍数や血糖値が変ったり、体内に色々な変化が起こります。

体内の変化は脳で情報交換されて、それが感情や判断に影響を及ぼします。ですから、心の悩みが続くと体調が悪くなり、体調が良いと心も前向きになるのはそのためです。ちょっと難しいですが、理解できますでしょうか?

『心=脳』というよりは、身体全体が心を生み出しているという考え方が主流になりつつあります。どんどん新たな知見や研究が発表されていますが、『心』の全貌がわかるのはもっと先のことかもしれません。

人体は小宇宙と言われますが、それほど私達の心の働きは複雑なものです。

 

【4】心理学と脳科学

人の心の働きを理解する上で『心理学』と『脳科学』は欠かせないものです。

脳の研究が進んできたのはこの30~40年ほどとなっており、計測機器などの進歩で普段の活動の状況を把握できるようになったからです。

心理学は、表に出る言動を手掛かりにして心を理解しようとします。心理テストなどを経験された方もいるでしょう。質問に迷うこともよくありますね。自分の希望的な回答になってしまったり、逆に謙遜(けんそん)しすぎてしまうというような事が起こります。

心理学では、『なぜそのような言動を取るのか?というようなことを調べたり、沢山の例を比較研究したりして考察する』という方法です。

一方、脳科学は『脳に障害を負った人の言動から認知や判断の仕組みを解明したり、何かに反応した時の脳の変化などから、意思決定の仕組みなどを解明』しようとします。

現象面など外からアプローチするのが心理学で、体内の仕組みからアプローチするのが脳科学と言えるかもしれません。

 

【5】心理学で人の心がわかるの?

自分や人の心のことを知りたいという理由から、心理学に興味を持つ方が多いと思います。

心理学で人の心がわかるか?

というと、答えはNOです。

そもそも、心や意識というものが、現在の科学でも解っていないことが多いのです。ただ心理学は、心の問題に近付き理解を助ける学問です。心理学の知識があると無いとでは人への理解力が全く違うでしょう。心理学も脳科学も、学問や科学は普遍的であることが条件です。でも、普遍的な事実や法則だけでは、個人の心は推し測れません。そこに、心理カウンセラーの出番があります。

心理カウンセラーは、個人に寄り添って、その背景や状況を理解しようとします。受身の働きかけですが、だからこそ相談者自身が気付いて心が動く時、まさに心理カウンセラーが「心」に近付く一瞬です。

 

【6】心理学とは?に関するまとめ

心理学は心を扱う学問なので大変やりがいがあり、面白い分野です。内容も非常に幅広いので、あなたの興味を引くテーマがきっとあるでしょう。いきなり専門書はちょっと…という場合には通信教育などもオススメです。心理カウンセリング全般についての基礎知識をやさしく説明していますので、入門者には向いているでしょう。