心理カウンセリングは意味が無いわけじゃない!出来ないことがあるその理由

心のケアをするのが心理カウンセラーですが、心のケアと言っても範囲がとても広くなりますのでカウンセリングで出来ないこともあります。ですから、心理カウンセリングを受けても結果が出なかったなどカウンセリング自体に意味が無い訳ではありません。

これから心理カウンセラーを目指そうという方、またはこれから心理カウンセリングを受けようとしている相談者側の方は、心理カウンセリングで出来る事と出来ない事がありますので、これだけは押えておきましょう。

【1】
心理カウンセリングは意味が無い訳ではない!出来る事・出来ない事があるのです

心理カウンセリングは、「相談者の話を聞き、言葉や態度によって相談者の心の変化を援助する関係」と言えます。心のケアと言っても幅広く、心理カウンセリングでは、”出来ること” と “出来ないこと” があります

例えば、「子供を産んだ方がいいのか?」などを決定するのはあくまで相談者自身であって、カウンセラーは決定のアドバイスや意見は言うことはありません。相談者が「大変なこともあるだろうけど、やっぱり子供を産もうと思う」などと自身で決定が下せるように、心の変化を援助するのが心理カウンセリングで出来ることです。

相談者との関係や状況によっても出来ないこともあるのです。

 

【2】
心理カウンセリングで出来ない事とは?

心理カウンセリングで出来る事の情報は結構ありますが、出来ない事の情報は意外と少ないようです。心理カウンセリングで出来ないことをしっかり押えておくことは、カウンセラーでも相談者でもあっても、カウンセリングの基礎知識として欠かせません。

心理カウンセラーは診断や投薬などの医療行為は出来ない

心理カウンセラーは、診断や投薬などの医療行為は出来ません(これについては心理カウンセラーと精神科医の違いを参照してください)。医療行為が出来るのは、医師免許を持った医師だけです。

一部には、心理カウンセリングを「心の治療」という言葉を使っている文章も見受けられますが、心理カウンセリングにおいては誤解を招くので、治療という言葉はつかいません。治療とは、診断によって下された病気を治す医療行為です。どの心理療法においても、医師以外が医療行為をすることは出来ません。

しかし実際のカウンセリングの現場では、相談者本人も病気か病気でないかは解らないことが多いのが現状です。最初から病気だと思えば、専門の病院に行くでしょう。

ところが、心の問題の場合は非常に難しいです。例えば、うつ病やパーキンソン病の場合でも、「気分が落ち込む」、「意欲が全然わかない」などの訴えが始まりだったりすることもあります。

心理カウンセリングの過程で、医学的治療が必要そうだと判断した時は、病院など適切な機関に紹介する義務があります。これを「リファー」と言います。

 

【3】
相談者との関係によって出来ないこともある

「心理カウンセラーをやっている」と言うと、知人や家族などから相談を持ちかけられることも結構あるものです。なかなか難しい問題なので、これから心理カウンセラーを目指す方は注意しておきましょう。

二重の関係性

カウンセリングは、相談者とカウンセラーという関係で行います。

相談者が、家族や恋人、利害関係のある人などの場合は、カウンセラーと相談者の関係が二重の関係になります。これを「二重(多重)の関係性」と言います。”カウンセラーと相談者”の関係の他に、家族や親友という個人的な関係が重なる場合の事を言います。このような多重の関係性にある場合は他のカウンセラーを紹介します

相談者とカウンセラーの関係

相談者もカウンセラーも、関係性や役割を使い分けるというのは心理的にも負担がかかりますし、実際線引きをするのは難しいものです。カウンセラーとして、客観的な対応ができない事も出て来るでしょう。

カウンセラーの倫理綱領として、二重の関係を回避する条項を設けている場合がほとんどです。相談者とカウンセラーの関係は、カウンセリングの時間内だけに成り立つ関係で、それ以外の関係は避けるというのがカウンセラーの基本です。

個人的な立場でいられるか?

全く個人的な立場で親友の相談に乗るのは、基本的にはOKなのですが…相手にも「あくまで個人的な立場である」ことが理解されていれば、という条件つきでしょう。というのは、こちらが「個人的な立場」のつもりでも、相手が「心理カウンセラー」の立場としての話と受取ることはあります。非常に微妙な問題ですので、その時々で適切に判断するしかありません。

 

【4】
相談者の状況によって出来ない事もある

相談者が子供の場合や、認知機能などに問題のある場合は対応できないこともあります

心理カウンセラーを目指す方が真先に学ぶ基本が、来談者中心療法を主としたカウンセリングでしょう。ここでは、最も一般的な来談者中心療法によるカウンセリングを想定して話します。

カウンセラーは相談者自身が自分の抱える問題を整理して、自ら考え、気付くことによって問題を解決できるように気持の変化を援助していくものです。ですから一般のカウンセリングでは相談者がそれなりの知的能力や言語能力、コミュニケーション能力を持っていることが前提となります。

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子供や高齢者の場合は対応できない場合もあります。大人の場合でも、発達障害をお持ちの方や、脳の一部に障害をお持ちの方もいらっしゃいます。カウンセラーの力で対応できない場合は、適切な機関を紹介します。

相談者に合わせた心理療法があります

心理カウンセリングは広く言うと『心理療法』の1つです。

心理療法には、

  • 来談者中心療法
  • 精神分析療法
  • 遊戯療法
  • 認知行動療法
  • 家族療法
  • 箱庭療法
  • ゲシュタルト療法
  • 交流分析

など、幾つもの心理療法があります。それぞれの心理療法に特化しているスペシャリストもいます。熟練の心理カウンセラーは、相談者の状況によって色々な心理療法を取り入れている方が多くなっています。

心理カウンセリングに訪れる相談者は状況も様々です。色々な心理療法を学ぶことは、カウンセラーとしての対応の幅を広げます。

 

【5】
まとめ

心理カウンセリングでは、相談者自身が「問題を解決したい」という意思を持っていることが大前提です。その上で、カウンセリングで出来ないことはしっかりと押えておき、相談者の問題解決のための援助をするのがカウンセラーです。

心理カウンセラーを目指す方は、心の悩みの解決に役立ちたいという方が多いでしょう。だからこそ、カウンセリングで出来ることと出来ないことをしっかりと理解することが大切です。

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