産業カウンセラーの資格取得方法と費用





 

近年では産業カウンセラーの資格取得を目指す人がとても増えています。

ストレスチェックの義務化などで多少なりとも求人も増えており、就職や転職に有利と考える人も多いようですね。ここでは、産業カウンセラーの資格を取得する方法と費用を中心にご紹介していきます。

 

1. 産業カウンセラーとは

産業カウンセラーは一般社団法人産業カウンセラー協会が認定する民間資格です。

2015年からストレスチェックが義務化されて、職場でのメンタルヘルスが脚光を浴びています。働く人達が抱える諸問題を、心理的手法で自ら解決できるように援助する心理職が産業カウンセラーなのです。

メンタルヘルスへの援助、人間関係開発への援助、キャリア開発への援助の3つが活動領域とされています。

 

2. 産業カウンセラー資格の取得方法

産業カウンセラー資格を受験するには、一定の条件がありますのでお気を付けください

受験条件
  • 4年制大学の心理学隣接学部卒業や大学院で心理学隣接学科を専攻していること
  • または、産業カウンセラー協会の養成講座を修了していること

受験資格の詳細については一般社団法人産業カウンセラー協会のサイトを確認ください。

資格取得方法①:大学や大学院卒業して受験する場合

4年制大学の心理学・心理学隣接学科・人間科学・人間関係学などの学部卒業、または大学院でそれらの専攻・課程を修了すると受験資格が得られます。

  • 下記(A)~(G)の1科目を2単位以内として10科目・20単位以上を取得していること
  • (D)~(G)の科目の取得単位は6単位以内。

(A)産業カウンセリング、カウンセリング、臨床心理学、心理療法各論の科目群
(B)カウンセリング演習・カウンセリング実習の科目群
(C)人格心理学、心理アセスメント法などの科目群
(D)キャリア・カウンセリング、キャリア概論などの科目群
(E)産業心理学、産業・組織心理学、グループダイナミックス、人間関係論などの科目群
(F)労働法令などの科目群
(G)精神医学、精神保健、精神衛生、心身医学、ストレス学、職場のメンタルヘルスなどの科目群

資格取得方法②:産業カウンセラー協会の養成講座を受講する場合

通信制通学制があります。通信制でも通学制と同様のカウンセリング演習が104時間あります。産業カウンセラー資格は、実技演習に力を入れている所が特徴でしょう。協会のサイトで、産業カウンセリングは「人の話に真摯に心を傾ける」ことが基本であり、そのために「傾聴」の技法が重要であるとされています。

カウンセリング演習では、10数人のグループに2人の指導者が付き、カウンセラー役・クライエント役・客観的な第三者に分かれて体験学習するとしています。通信教育では実技演習が手薄になることが多いですが、産業カウンセラー協会の養成講座は実技演習が手厚いので実践力がつくと言えるでしょう。

申込や問い合わせは、最寄の協会支部までどうぞ。無料体験講座を行っている支部もありますので積極的に活用してください。産業カウンセラー協会の養成講座教育訓練給付金制度一般教育訓練指定講座です。(詳しくは協会へお問い合わせください)

開校教室

札幌、盛岡、仙台、高崎、長野、新潟、小山、さいたま、勝田、柏、千葉、代々木、日本橋、品川、立川、山梨、横浜、静岡、名古屋、三重、北陸、大阪、滋賀、和歌山、姫路、広島、鳥取、松江、山口、愛媛、福岡、長崎、熊本、宮崎、鹿児島、宜野湾、宮古島、石垣。

教室により開講日などが違いますので、詳細は一般社団法人産業カウンセラー協会のHPで確認することができます。

産業カウンセラー【通学制】の場合の必要な時間と費用

通学制では最寄りの開校教室へ通い、講義を受ける必要があります。通信制と比較して受講期間が短いというメリットがありますが、費用は通信制に対して少し高いというデメリットもあります。

講義
  • 36時間
  • DVDによる学習9時間カウンセリング演習:104時間
  • 在宅研修(作文・小論文・対話分析等:40時間相当)
受講期間
  • 7ヶ月(4月~11月)
  • 昼間コース:約22回(土日の他平日もあり)
  • 夜間コース:約40回(面接実習は平日夜間に、理論と一部の実習は土日祝の昼間)
受講料

226,800円

修了条件

欠席が19時間未満。全ての課題提出(A~D判定のB以上の評定)

産業カウンセラー【通信制】の場合の必要な時間と費用

通信制は、理論科目と演習科目で構成されています。面接実習は教室で行います(16日間程度)。なかなか通学する事が難しい方や、時間を自由に使えるメリットがありますが、在宅になりますので、モチベーションの維持などが課題になるでしょう。

受講要項
  • テキストと添削による在宅学習
  • DVDによる学習9時間
  • カウンセリング演習:通学制と同じ104時間とレポート提出
期間

1年間(11月~10月)。

受講料

205,000円

③産業カウンセラーの試験日程

養成講座が11月頃終了し、2ヵ月後の1月下旬頃に産業カウンセラー試験受験というのが通常の日程のようです。試験は、学科試験と実技試験に分かれています。養成講座の実技実習で一定の評価以上の場合は、実技試験免除される場合もあります。

受験料

学科と実技(33,124円)・学科のみ(22,324円)※一部合格の場合はさらに安くなっています。

④シニア産業カウンセラーへのステップアップも可能

産業カウンセラーからシニア産業カウンセラーにステップアップすることもできます。

産業カウンセラー試験合格後3年以上経過しており、協会主催の「シニアコース」修了すると、シニア産業カウンセラーの受験資格が得られます。詳細はこちらからご確認ください。

 

3. 産業カウンセラーの仕事

産業カウンセラーの仕事とは「働く上で発生する心の問題に対応する仕事」と言えるでしょう。従業員の悩み相談などのカウンセリングに当る場合もあるかもしれませんが、それだけではありません。心の問題を予防するメンタルヘルス対策や運営サポート、教育研修や資料作りなどに関ることが多いようです。

心の問題解決全般に渡る業務なので幅広く、企業や職場によって求められることも夫々に違うでしょう。最近は、ストレスチェック導入に当っての運営サポートや、従業員支援プログラム(EAP)に関ることも多いようです。職場の精神衛生や労務環境を向上するための様々な業務に関ると言えます。

 

4. 産業カウンセラーの収入

産業カウンセラーとして働く場合、非常勤の場合と常勤の場合があります。非常勤のケースも多いようです。

産業カウンセラー資格を取得している多くの人は、既に企業の人事部や労務部などに所属していて、「産業カウンセラー」として独立している人は少数でしょう。臨床心理士の方が、産業カウンセラーを兼ねることもあり、そういう場合は非常勤で掛け持ち去れている方が多いようです。

非常勤の場合の収入

非常勤の場合は、時給1,000円~2,500円程度(スキル・経験にもよる)のようです。

常勤の場合の収入

常勤の場合は、月給で25万円程度の所が多いようです。常勤の場合は、通常の会社員などと同程度でしょう。

 

5. 最後に

産業カウンセラーを目指すなら、まず養成講座を受講するのが近道と言えます。実際、産業カウンセラー資格取得者の約80%は養成講座修了です。

産業カウンセラー資格試験でも、20分程度のカウンセリング実技試験があるので、しっかりとした実技演習があると安心です。

 

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