心理カウンセラーの就職先や働く場所は?





心理カウンセラーという言葉はかなり知られるようになりましたが、実際に、心理カウンセラーはどのような所に就職し、どのように働いているのかはあまり知られていないのが実態です。ここでは、心理カウンセラーの就職先や働く場所にはどのような所があるのか?を紹介していきます。

1. 心理カウンセラーはどのような場所で働いているの?

心理カウンセラーは、テレビドラマなどで研究室やカウンセリングルームで、相談者(クライエント)からの相談を受けるというシーンをよく見かけます。実際に、心理カウンセラーとして働く場所は?就職先は?活動の一部を紹介します。

病院やメンタルクリニックなどの医療機関で働く

精神科や心療内科のクリニックで、精神科医と連携してカウンセリングに当る働き方があります。必ずしも1対1で相談者のカウンセリングをするというケースばかりではありません。心理テストを担当したり、事前面談で患者さんの状況を把握する段階を担当する場合もあります。また、ホスピスケアや、患者さんの家族へのケアなどを担当する場合もあります。就職するには、臨床心理士の資格が必要です。

スクールカウンセラーなど教育関係機関で働く

心理カウンセラーの就職や働く場所として、教育機関があります。

スクールカウンセラーは、地方自治体や教育委員会などが任命する心理職です。不登校や学習困難、いじめなどの問題行動の相談に乗ります。大きな災害や事件で、心の傷(PTSDやパニック障害など)を受けた場合なども心のケアに当ります。

子供の問題の背景には、学校や保護者の存在があります。学校側との連携や協力など、求められることも多いようです。スクールカウンセラーとして働くには臨床心理士の資格が必要です。

大学や専門学校などに就職して、学生の相談業務や各種の支援業務を行う方もいます。就職には実務経験が必要です。

福祉施設で働く

働く場所として、児童施設や、自立支援施設など、福祉介護関係への就職も増えているようです。また福祉とは少し違いますが、職業支援の一環としてハローワークやジョブカフェなどの働く場もあります。福祉関係への就職は、精神保健衛生士の方が多いようです。介護や福祉施設の小規模の所では、相談業務だけでなく様々な業務を兼ねることも多いようです。

企業で働く

企業でのカウンセリングの場合は、外部から産業医、臨床心理士などが派遣されるというケースが多いようです。企業に就職して企業内カウンセラーとして働く場合もありますが、非常勤の方が多いようです。働く人の心の相談に乗る仕事です。

職場でのストレス対策や、休業者のケア、職場復帰支援、予防研修などに関ります。最近は、従業員支援プログラム(EAP)を提供する外部団体があり、企業と契約してメンタルヘルス対策を担う所が増えています。
職場の悩みなので、企業組織や人事制度などが背景になっていることが多く、社会常識も必要になります。臨床心理士、精神保健福祉士、産業カウンセラーの資格を持って、EAP企業に就職する方も増えているようです。

民間のカウンセリングルームで働く

民間のカウンセリングルームでは、契約(登録)カウンセラーとして働く方も多いです。民間のカウンセリングルームは、総合的にカウンセリング全般を扱う所、結婚・離婚問題専門や、就職などキャリアカウンセリングに特化している所まで様々です。資格や経験が必要な所もありますし、資格を問わない所もあります。面談カウンセリングの他に、電話相談やメール相談への対応も多いようです。

電話相談では、「ボイスマルシェ」などに登録して働いている方もいるようです。専門分野をお持ちの方が多いようです。

いのちの電話など、ボランティア電話相談員として活動

「いのちの電話(http://www.find-j.jp/zenkoku.html)」に代表される電話相談員は、社団法人やNPO法人などが運営するもので大体が無報酬です。

いのちの電話の他、虐待防止やいじめ相談などがあります。これらの電話相談員は、資格は必要ない所がほとんどですが、運営団体が行う研修(多くは自費)など受ける必要があります。事前の研修や養成講座の他に、継続的な勉強会など充実している所が多いです。無報酬ですが、このような所での相談業務はカウンセラーとして良い経験になるでしょう。

独立開業して働く

独自に開業して、心理カウンセラーとして働く方も多いです。形態も、規模も、内容も色々です。オフィス街にカウンセリングルームを開設している方もいますし、自宅で面談カウンセリングを行っている方もいます。出張カウンセリングやセミナー講師をされている方もいます。

整体師がカウンセリングルームを併設しているとか、結婚・恋愛相談とカウンセリングを行っているなどの例も多いです。メインの職業や得意分野の延長として、専門分野に特化してカウンセリング業務も行うというケースです。

心理カウンセラーには特に資格が必要ではないので、独立開業の場合は自由度が高くなりますが、いずれにしても心の問題を扱いますので、多くの知識や経験が必要です。

 

2. その他の就職先や働く場所

心理カウンセラーの就職先や活動の場としては、以上の他に、下記のような場もあります。

①行政機関の中の児童相談所・保健所・鑑別所・家庭裁判所など

行政機関に就職する場合は、公務員試験合格が必要です

②福祉や介護、障害者施設などの福祉施設

就職する場合は、精神保健福祉士や社会保健福祉士、保健師などの資格が必要です

③大学の研究室や研究機関、各種研修やセミナー講師

高度な専門知識が要求されます。

④傾聴ボランティア

資格は必要ありません。介護施設や自宅に出向いて、高齢者を対象に傾聴するボランティアです

 

3. 心理カウンセラーの就職は狭き門

心理カウンセラーとして、病院や企業などに常勤として就職できるのは少ないようです。安定した行政機関に就職するのは、非常に狭き門となっています。心理カウンセラーの中では就職に有利とされる「臨床心理士」でも半数以上が非常勤で働いています。心の問題への関心が高まっていますが、まだまだ心理カウンセラーの安定した就職先や働く場が少ないのが実態でしょう。

 

4. 心理カウンセラーの知識を役立てる場

心理カウンセラーの知識を活用する場として、家庭や職場があります。「人は変えられない。変えられるのは自分だけ」 ―― というのがカウンセリングの考え方です。

親子などでは、心配して相手を変えようとしてしまうことが往々にしてあります。身近な関係ほど起こりやすいのですが、大きなストレスを生みます。心理カウンセリングの知識を学ぶことで、自分自身の気付きや成長にもつながります。それによって、人生の基盤である家庭や職場の環境が良くなることの効果は計り知れません。

外で活動するのも良いですが、自分の気付きによって周囲に変化をもたらすのは、素晴らしいことです。