教育カウンセラーになるには?教育カウンセラーの仕事内容と資格取得方法





1. 教育カウンセラーとは?

教育カウンセラーとは『教育とカウンセリングの両方に通じた専門の教育者』です。教育の現場で、教員がカウンセリング知識や技術を活用することで、児童生徒の健やかな成長に寄与する教育者です。

教育カウンセラーは、NPO日本教育カウンセラー協会が認定する民間資格となります。NPO日本教育カウンセラー協会は、カウンセリングの考え方や方法を普及し、青少年の健やかな成長と国民の教育・福祉の向上に寄与することを目的に発足し、2002年に「日本教育カウンセリング学会」を立ち上げました。

教育現場の実践者の行えるカウンセリングの普及を目指しており、教育カウンセラーは教育とカウンセリングの両方に通じた専門教育者と言えます。具体的に言うと、学級経営や授業、特別活動や生徒指導、家庭訪問や三者面談、進路指導や個々の教育プランなどにカウンセリングの発想や技法を駆使し活用できるプロフェッショナルというイメージです。

日本教育カウンセラー協会が認定する教育カウンセラーの資格は3種類あります。

  • 初級教育カウンセラー :
    日常の教育活動にカウンセリングの考え方や技術を活用することが出来る教育者
  • 中級教育カウンセラー :
    学校や職場で、ガイダンス・カウンセリングのリーダーとして活躍できる教育者
  • 上級教育カウンセラー :
    専門性を生かし、研修会等で講師あるいはスーパーバイザーとして他の人の指導にあたることができる教育者

 

2. 教育カウンセラーの仕事内容(職務・活動領域)

日本教育カウンセラー協会では、より実践に役立つよう以下のような活動領域を示しています。教育カウンセラーは以下の活動領域のいずれかで実践活動することを求められています。

①学級経営

  • 仲間意識を育てるグループワークなど
  • 機能性のあるグループ作りのための役割関係
  • 柔軟性のあるリーダー育成

②進路指導

  • 人はどんな思いで仕事をしているか
  • 教育者のアイディアや体験を語る
  • 自分の興味と能力を発見する機会を提供する

③対話のある授業

  • 面白く、為になり、学問的背景のある授業
  • 生徒同士のシェアリング
  • 体験学習
  • インフォームドコンセント
  • 生徒のフィードバックを取り入れる

④特別活動

  • 異年齢集団と同年齢集団の適切さ
  • 適切なグループサイズの検討
  • リーダーの介入度合
  • 動機付けと効果

⑤サイコエデュケーション

  • スキルの教育
  • 思考の教育
  • 感情の教育

⑥個別面接

  • 生徒の元気のもとになるようなチャンス面接、おしかけ面接、呼び出し面接
  • 自主来談・依頼面談への対応

⑦ガンダンスの年間計画作り

学年単位・学校単位での年間計画(進路指導・特別活動・学級作り・サイコエデュケーション・保健指導)

⑧ガイダンスカリキュラムの開発

上記の領域で実施しやすく効果のある活動や資料を開発する

⑨生活環境の変化に起因するストレスを予防するためのカウンセリングを行う

家庭環境によるストレスに対応する個別面談や集団カウンセリング

⑩コンサルテーション

保護者、教師、スクールカウンセラー、地域機関などと援助チームを作る

⑪コーディネーション

研修会の企画・実施、ガイダンスプログラム実施に関する助言調整。校内外の連携の窓口。

⑫地域・家庭支援

  • 連帯感を育てるような地域とのリレーション
  • 健全育成にかかわる活動の組織化やリーダーの役割

⑬調査研究

ガンダンスプログラム作成の事前調査や効果の評価

⑭指導

上記の活動領域について指道や助言など

 

3. 教育カウンセラーになるには?

ここからは教育カウンセラーになるためにはどうすれば良いのか?という観点についてお話しますが、ここでは、教育カウンセラーの中でも難易度が低い『初級教育カウンセラー』について紹介します。

教育カウンセラーになるには下記の申請要件がありますので、誰でもなれる訳ではありません。

教育カウンセラーを申請できる条件

  1. 教育カウンセリングに関する実践歴が2年以上
    実践歴とは、幼稚園・保育園・小中高校・養護学校・大学・専門学校等の教育機関の教員として生徒指導や進路指導、教育相談などに携わった経歴になります。
  2. 教育カウンセリングに関する各種研修講座参加(研修歴)が40時間以上
    学会主催の研修会やカウンセリングに関する民間団体主催の講座や研修です。厳密な規定はありません。
  3. 教育カウンセラー養成講座を受講する
  4. 教育カウンセラー養成講座で実施される筆記試験を受験する

「教育カウンセラー養成講座」では50問程度の筆記試験があります。「教育カウンセラー標準テキスト 初級編」の内容に準拠した試験になっています。

申請書の提出

申請書は教育カウンセラー養成講座で受付ます。講座の受講申込をすると、認定申請書類が送付されます。必要事項を記入し、講座の会場に持参します。申請料は10,000円です。

教育カウンセラー養成講座

教育カウンセラーの養成講座は各会場で3日間行われます。

平成28年度を例にとると、教育カウンセラーの養成講座は下記の通りに開催されています。

  • 1月(札幌・長野・沖縄)
  • 4月(盛岡)
  • 6月(松山)
  • 7月(青森)
  • 8月(東京・藤沢・札幌・鹿児島)
  • 9月(岡山・新潟)
  • 12月(富山・千葉・兵庫)

養成講座受講料は、非会員は35,000円・会員は32,000円です。

教育カウンセラーの登録

認定審査を経て承認されると「認定審査結果通知書」と「振替用紙」が送付されます。合格および要望つき合格の場合は、登録料20,000円と3年分の会費12.000円が必要となります。資格の更新は7年ですが、会費は3年毎に振込みです。

 

4. 教育カウンセラーのまとめ

この記事のまとめ

スクールカウンセラーは問題を抱える児童や状況に対して第三者的な立場で問題解決に関ります。

それに対して、教育カウンセラーは当事者である教員が教育現場に即してカウンセリング技術を用いることにより、子ども達の健やかな成長を目指します。

このような教育者が増えてくれると、子ども達も幸せになるとは思いませんか?

以上、教育カウンセラーの仕事と資格取得方法についてご紹介しました。

 

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