現役カウンセラーが語る 『心理カウンセリングの効果』 とは?

相談者は「悩みを解決したい」という気持を基本的に持っていますが、同時に「本当にカウンセリングの効果はあるの?」と半信半疑のこともあります。

本当にカウンセリングは効果があるのでしょうか?そして、心理カウンセラーが出来る事とは何か?についてまとめました。

1.
心理カウンセリングとは一体なんでしょう?

心理カウンセリングとは、相談者自身が問題に向き合い、自らの力で解決できるように援助することです。そのためにカウンセラーは、徹底して話を聴く(傾聴)ことにより、相手を理解し、共感し、要約や質問を積み重ねて、相談者の気持の変化を導きます。

 

2.
心理カウンセリングによって相談者が得られる効果は?

心理カウンセリングの効果を相談者側の言葉で言うと…

  • 「気持が楽になった」
  • 「少し自信がもてた気がする」
  • 「心が軽くなった」

というような言葉で表されることが多いです。シンプルに言うと、悩んでいた人がこのような状態になるのがカウンセリングの効果です。

「なんだ、そんなことか」 ―― と思われた方も多いでしょう。心が健康な方なら、友達にグチを言ったり、ちょっと努力したり、温泉に行ったりすれば解決してしまうようなことだと思います。でも悩んでいる方は、誰かににグチを言うことも出来ないような状況に置かれていることも多いのです。

 

3.
「カウンセリングは効果があるの?」の答えはカウンセリングがどの様なものか?に通じる

カウンセリングは効果があるか?」 ―― これは、カウンセリングとはどの様なものなのか?に通じます。カウンセリングとはどの様なのか?から、カウンセリングの効果・カウンセラーが出来ることは何か?について例を挙げて説明しましょう。

3-1. 数学の宿題に例えてみましょう

例えば、あなたが宿題の数学が出来なくて困っている中学生を指導する塾の先生だったとしましょう。この時、あなただったらどうしますか?すぐに答えを教えるでしょうか?

塾の先生であれば、簡単に答えを教えることはしないでしょう。なぜなら、今すぐ答えを教えてしまうと、とりあえず宿題の提出は出来るけれども、次の宿題はまた出来ないことが明白で、根本的な解決にならないからです。良心的な先生なら、答えを導き出す方法を指導するでしょう。

どこがわからないのか? ―― 生徒と一緒につまずいている所を探して、場合によっては小学生レベルの分数までさかのぼって教えることもあるかもしれません。つまずきが氷解して、そこから自分の力で問題が解けた時、「そうなのか!」という身体中に満ち溢れる納得感がありますね。「よし、解けた!」という自信はとても大きいものです。

3-2. 数学の宿題を心理カウンセリングに置き換えてみましょう

心の問題も同じで、困っている人に直ぐアドバイスをするのは根本的な解決にはならないわけです。ですから、自分で考えて答えを導き出せるように相談者と一緒に探していくのです。

数学ならどこで何につまずいているかがすぐ判ります。心の問題の場合は、それがなかなか判りません。だから、徹底して話を聴きます。

つまずきの原因が判ったら、どうしたら解決できるかを考えられるようにサポートします。心の問題には数学のように当てはめられる公式はありません。相談者が「こう考えたらいいかな?」と言えば、「いい考えですね」と言い、方向が違うかなと思えば「なぜ、そう考えたのですか?」と聞き…「そうなのか!」と納得の行く答えにたどり着くまで、ひたすら相談者に寄り添うわけです。

3-3. 自分で解決する力を得たとき、心理カウンセリングの効果が実感できる

心理カウンセリングで出来る事とは ―― 「そうなのか!」と自分で解決する力を引き出すことなのです。これを「自己治癒力」などと言います。

自分がダメな人間だと思っていたり、親から過度に期待されていたりすると、自分に自信が持てないなど自分への評価が低くなってしまいます。「ありたい自分 / あらねばならない自分」と、現実とのギャップに悩む人は多いのです。

心が健康な人は現実とのギャップを努力によって埋めていけます。心がヘコンでいるとギャップが大きくなりすぎて、自分でもどうしていいか判らず、ますますヘコンで行くという悪循環に陥ることが多いのです。その悪循環を断ち切り、相談者が自ら解決する力を得たとき、カウンセリングの効果とはこういうものか!を実感できるでしょう。

3-4. 決め手は「自分の中にある力」

ダメな自分なんて、誰だって認めたくないものです。誰にでも、本当の自分は嫉妬深くて、自分勝手で、容姿も大して良くないし…など、自分のイヤな面は持っているものです。普通は「ま、しょうがないか」と見て見ぬフリをして割り切って生活しています。しかし、「イヤな自分・ダメな自分」を、いつもいつも意識してしまうような状態が続いたら、身も心も疲労してしまいますね。

カウンセリングの相談者は自分のことを「イヤだ!ダメだ!」と思っているかもしれませんが、カウンセラーから見ると目の前の相談者は全然ダメな人間に見えない人ばかりです。

問題は「ありたい(あらねばならない)自分」と現実とのギャップなので、あらねばならない自分のハードルが高いと相対的にギャップが大きくなるわけです。相談者は、何らかの理由で「あらねばならない自分」を思い込んでいる場合が多いのです。

この思い込みが氷解すると、現実の自分を受け容れられるようになって、心が軽くなります。思い込みが氷解するというのは、自分や周囲に対する見方(考え方)が変るということです。

「そうなのか!」と相談者自身が答えを見つけて納得した時、その変化が自分の中の成長であり、人間が持っている力(自己治癒力)です。相談者が自分に自信が持てるようになるのは、このような経緯なのです。これがカウンセリングの効果といえます。

 

4.
本当に、カウンセリングは効果があるの?

本当にカウンセリングは効果があるの? ―― と問われると、「良くなるように一緒に考えて行きましょう」としか言えません。相談者とカウンセラーの協同作業ですから、必ず効果があります!とは断言できないのです。

熟練の心理カウンセラーは、協同作業が上手に的確に出来るのでカウンセリング効果を出せる確率が高いわけです。

一方、カウンセラーの何気ない態度や言葉が、相談者の心を閉ざしてしまうことも起こりえます。カウンセリングの効果とは相談者が感ずるものです。カウンセラーが効果があったと思っても実はそうではなかったという場合だってありえます。多くの心理カウンセラーは、それが判っているので勉強し努力を重ねています。心理カウンセラーは、一瞬一瞬が真剣勝負です。

 

5.
カウンセリングの効果に関する”まとめ”

以上、『現役カウンセラーが語る「心理カウンセリングの効果」とは?』をお送りしてきました。

心理療法には様々なものがあって、積極的な指導やアドバイスを行うものもあります。心理療法によって、その効果や出来ることが違う場合もあります。ここでは、最も一般的な「来談者中心療法」を基本とした心理カウンセリングについて紹介させて頂きました。

 

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