最近はメンタルヘルスへの関心の高まりもあって、心理カウンセラーになりたいという方も増えているようですが、心理カウンセラーは安易には目指せるようなものではなく、勉強もさることながら、時間と費用も掛かりますので結構大変です。
『なぜ心理カウンセラーを目指すのか?』という部分は、勉強の意欲にも関るのでとても大切です。あなたが目指す理由をもう一度考えて、目的を明確にしてみましょう。
【1】
心理カウンセラーになりたい!のは…なぜ??
心理カウンセラーを目指す方の多くは、悩んでいる人の力になりたいという気持をお持ちでしょう。心理カウンセラーは人の心の問題を扱う仕事なので勉強も沢山必要です。努力を続けられるかどうかは気持の強さにもよります。
今一度、なぜ?心理カウンセラーを目指すのかを考えてみてください。
✔ よく挙げられる心理カウンセラーになりたい理由
- 自分が悩んだ経験を、人のために役立てたい
- 自分や家族のメンタルケアに役立ちそう
- 心理学、人の心に興味がある
- カウンセリングの技術を学んで、自分の仕事に役立てたい
- ンタルヘルスについての知識を持って、人事や職場に役立てたい
- よく相談されるので、自分に合っていると思う
以上のような理由が多いようです。あなたは、なぜ心理カウンセラーになりたいのですか?
【2】
心理カウンセラーについて誤解されやすいこと
心理カウンセラーの活動は非常に様々なので、一面だけを見ると誤解される場合もあります。誤解されやすいことを紹介しておきます。
① 心理カウンセラーは「悩んでいる人の悩みを解決してあげる」という誤解
これは大変よくある誤解です。心理カウンセラーはアドバイスや意見は言わず、相談者が自ら解決への気付きが得られるように変化を援助して行く役割です。心理カウンセラーが解決してあげるわけではありません。
相談者の方も、『すぐにでも悩みへのアドバイスがもらえる』と誤解されていることも多いです。意見を言わずに気付きを導くというのはとても大変なことで、カウンセリング技術が重要なのです。
皆さんは、心理カウンセラーという言葉をよく見たり聞いたりするのではないでしょうか? 『悩んでいる人の力になって、悩みを解決する仕事…』というイメージが強いのではないかと思っているのですが、実際に心理カウンセラーがどんな仕事をしていて、[…]
② 心理カウンセラーはカッコよくて楽そう…という誤解
確かにテレビドラマなどではカウンセリングルームで相談者の話を聞いて、相槌を打ったり、あまり大層なことをしていないように見えます。心理カウンセラーはとにかく相談者を理解しないといけないのです。そのためには、個々の相談者の問題に関る知識を充分に持つことが要求されます。
育児をしたことのないカウンセラーに”産後うつ”の相談者が来たら断る事が出来るでしょうか?もちろん、それは出来ませんよね。
相談者の問題は多岐に渡りますから、その都度勉強が必要なので決して楽な仕事ではありません。
③ 心理カウンセラーは儲かるという誤解
世の中には収入の多い心理カウンセラーもいるでしょう。そういう方は、大体独立開業して成功されているカウンセラーです。
『心理カウンセラーとして独立開業し、悩んでいる方の力になりつつ、生計を立てたい』 漠然とこの様に思っても、一体どのようにしたら心理カウンセラーとして事業を起こせるのかわかりませんよね? 心理カウンセラーとして独立開業する場合は、[…]
面談カウンセリング料金の相場は1回 数千円から2万円程度なので、単純に見れば儲かりそうに思えるかもしれません。これも相談者が沢山来れば…の話ですが。
行政機関や福祉関係の企業に就職して心理カウンセラーをやっている場合の収入は、常勤(正社員)でも一般のサラリーマンとほとんど変りません。スクールカウンセラーや産業カウンセラーは嘱託契約などが多くなっているため、収入がが不安定で、大体は皆さん掛け持ちしています。
心理カウンセラーを専業として生活できるのは一握りなのです。
【3】
心理カウンセラーの資格を取る前に考えるべきこと
悩んでいる人の力になりたいという気持は大切です。
心理カウンセラーの大変さを書きましたが、カウンセリング技法など心理カウンセラーの知識や資格を持っていると色々な面で役立ちます。
心理カウンセラーは資格がなくても誰でも名乗れます。一方、心理カウンセラーの資格を取ったからと言って、すぐに活躍の場があるわけではありません。なぜ心理カウンセラーを目指すか?によって、資格を取った方が良い場合と、資格は必要ない場合があります。
もう一度、心理カウンセラー資格を取得する意味を考えてみましょう。
① 心理カウンセラー資格を取得して自分や家族のメンタルケアに役立てたい!
自分自身の人間関係の改善、また家族のメンタルケアに役立てたいなど、将来的に心理カウンセラーを目指したいという訳ではないのでしたら、心理学の本を読んだり、民間の心理カウンセラー講座を受講するなど独学的な勉強方法でも良いと思います。
もし、何からやっていいか分からないという場合は、通信教育の資格などを入口にして勉強する事をおすすめします。
通信教育で学べる!心理カウンセラー資格の 一括資料請求(無料)
② 行政機関や教育関係で心理カウンセラーやスクールカウンセラーとしてなどで働きたい
行政機関や教育機関などで心理カウンセラーやスクールカウンセラーとして働きたい場合は、公認心理師や臨床心理士の資格が必要になってきます。詳細については下記リンク先の記事を参照してください。
公認心理師・臨床心理士って何?
臨床心理士は心理関連資格の中で最も信頼性が高く社会的にも通用する資格です。 臨床心理士の資格を持っていれば様々な機関の心理職への就職が有利になる上に、例えば開業などで専業として心理カウンセラーを仕事にしたいという場合についても、 相[…]
心理カウンセラーの国家資格化については、随分以前から検討されてきました。2017年から、「公認心理師法」が施行され、心理職が国家資格となります。これが公認心理師です。 1. 心理職国家資格化の背景 心の問題は、職場や[…]
学校などの教育機関で心理カウンセラーとして働くためには?
学校などの教育現場では、不登校・いじめ・校内暴力・非行・発達障害など多くの問題に直面しており、問題の原因もさまざまで対応に当っては心理学の専門知識や援助が求められています。 教育分野に関る心理カウンセラーとしてどのような資格があり、ど[…]
学校心理士は、学校・教育の場においての心理教育的援助の専門家です。学校ではさまざまな問題が発生しており、学校心理士は子ども達が望ましい発達ができるように、子どもを取り巻く保護者や教師学校に対して心理教育的援助サービスを行います。 ここ[…]
病院で心理カウンセラーとして働くためには?
学校心理士は、学校・教育の場においての心理教育的援助の専門家です。学校ではさまざまな問題が発生しており、学校心理士は子ども達が望ましい発達ができるように、子どもを取り巻く保護者や教師学校に対して心理教育的援助サービスを行います。 ここ[…]
③ メンタルヘルスについての知識を持って、人事や職場に役立てたい
職場でカウンセリングをするのなら産業カウンセラーの資格が必要です。カウンセリングをするのでなければ、必要に合わせた勉強をすると良いでしょう。
産業カウンセラー資格の取得を目指す人は色々な立場の人がいるのではないかと想像しています。大切な事は「何を目的に取得するのかを考えること」ではありますが、産業カウンセラー資格の取得や取得後に活用するためにも「産業カウンセラーとは何か?」知るこ[…]
④ 心理学・人の心に興味がある
心理学の本や、脳科学の本などを幅広く読んで、勉強するとよいでしょう。また、本を購入するよりも費用はかかりますが、民間企業が認定する資格は心理学やカウンセリング理論を体系的に学ぶ事ができます ので、チャレンジすると良いでしょう。
⑤ カウンセリングの技術を学んで自分の仕事に役立てたい
カウンセリングとして行うのであれば、大学の通信教育課程など実技実習のある講座もあります。
そうでなければ、カウンセリング理論や方法論、事例などの本を読んで知識を得ると良いでしょう。さらに、自分が面談カウンセリングを受けてみるのも勉強になります。
[関連記事] カウンセリング技法は下記の記事が役立ちます
友人から悩みを相談されると、大体は 「●●を▲▲したら良いんじゃないかな?」 とアドバイスするのではないでしょうか。 しかし心理カウンセリングの場では、アドバイスや意見は原則として言いません。カウンセリングは、相談者自身が問題の答えを[…]
「話を聞く」と言うと、受身のように思います。日常会話では “話す人がいて⇒聞く人が受けて” というように主役の話し手が交代するイメージですね。 傾聴は受身の聞き方ではありません。英語では「アクティブ・リスニング」と言う様に、積極的に聴[…]
心理学は、人の心を扱うので興味を持つ方が多いかもしれません。心理カウンセリングではさまざまな相談者について、各々の立場に立って理解しようとします。 その際に、『共感的理解』というやり方を用います。共感的理解とは、「共感」そのものとは違[…]
心理カウンセリングでは、相談者の言葉や表現が全ての資源です。相談者が言いたいことを話し、じっくり聴くことが心理カウンセラーの仕事です。このように言うと、カウンセリングの仕事がとても簡単なように思われてしまいますが、これはこれでカウンセリング[…]
⑥ 独立開業したい
独立開業をする場合、実力があれば、特に心理カウンセラーの資格などは必要ありません。ただ心理カウンセラー資格があると、やはり相談者(クライエント)が受ける安心感が違います。既に実績がある場合は、手軽に取れる通信教育などの資格を取っておくと良いでしょう。
『心理カウンセラーとして独立開業し、悩んでいる方の力になりつつ、生計を立てたい』 漠然とこの様に思っても、一体どのようにしたら心理カウンセラーとして事業を起こせるのかわかりませんよね? 心理カウンセラーとして独立開業する場合は、[…]
⑦看護師や保健師の仕事に役立てたい
看護師や保健師の資格があると、心理相談員の資格が取れます。
心理相談員と心理カウンセラーは"印象"としては非常に似ています。確かに心の問題解決の援助という意味では共通するかもしれません。 ただし、『心理相談員は働く人の心の健康増進を目的』とした資格です。 ここでは、心理相談員とは一体どの[…]
【4】
まとめ
心理カウンセラーを目指す方は、「自分が悩んだ経験を、人のために役立てたい」という方が大変多いです。その気持は色々な方法で役立てることはできるでしょう。
心理カウンセラーの資格を取るには独学でも可能ですが、何から始めて良いか判らない場合は、入門として通信教育などは手頃な方法です。心理カウンセラーがどんなものかが体系的に学べるので足がかりになるでしょう。
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心理学やカウンセリング技法を学ぶことは、自分自身やまわりの人への理解が深まり、 人間関係能力 や コミュニケーション能力 を向上させることが出来ます。その結果、人間関係を良好に保つことが上手になり、対人関係から生まれるストレスを大きく軽減すること が可能になりますので、人生の幸福度が上がるという大きなメリットがあります。
もちろん、心理カウンセラー資格を取得して 相談業務 などの仕事をしたり、 独立開業 して自分で人の役に立つ仕事をしていくことも可能です。
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