相談業務をするための資格とは?有利な資格5選

 

介護分野の仕事など、以前は資格が無くても相談業務を担当するということもあったようですが、現在では何かしらの専門資格を持つ人が多くなっています。

相談業務は実務経験が重視されるので、資格があるからといって就職できるわけではありません。相談内容に求められる専門性によって、資格が必須な場合と、必ずしも必要ではない場合があります。

しかし、現実的にはその相談される分野に関する経験があり、更に資格を持っていると有利になります。ここでは、教育分野・福祉分野・医療分野・産業分野に於いて、相談業務をするために有利な資格を紹介します。

 

【1】相談業務とは?

相談業務とは ―― 問題を抱えている人を援助する業務の一環です。ひとりひとりの問題のあり方・深さ・環境が違うので、その人に合った援助が必要になります。相談者の状況に合わせた援助をするために、本人・家族から聞き取りをし、アドバイスや指導、情報提供や支援計画を立てるのが相談業務です。

多くの場合、相談に乗るだけでは問題を解決するのは難しく、他の機関や制度・サービスを利用することになります。行政サービスの利用や手続き、連絡調整なども含めて援助のコーディネートするのが相談業務と言えます。相談業務での仕事の範囲や内容は”分野”や”職種”によって大きく異なりますから、必要な資格も”分野”や”仕事”によって変わってきます。

相談業務にあたる人を相談員と呼びますが、○○相談員は資格名ではなく“職種名”です。ですから職種により、呼称や業務の範囲が違う場合もあります。

 

【2】相談業務に有利な資格と出来る仕事内容

資格があるからと言って相談業務に就けるわけではありません。相談業務は、対象者や援助の内容によって対応の仕方が違います。当然、その分野(職種)の知識・蓄積や実務経験が求められます。

相談業務の仕事を行う上で有利になる資格は、

  • 臨床心理士
  • 社会福祉士
  • 社会福祉主事任
  • 精神保健福祉士
  • 産業カウンセラー

になります。それぞれの資格別に、どの様な相談業務ができるかを以下より解説していきます。

①臨床心理士で出来る相談業務内容

1. スクールカウンセラー

児童生徒の学校での問題に関る相談

2. 教育相談室などの相談業務

不登校相談/就学相談/障害児相談/発達相談など

3. 児童相談所の児童心理司

児童相談所での心身障害相談や心理判定・心理療法など(児童相談所は行政機関なので、児童心理司になるためには公務員試験に合格して任用されることが必要です。しかし、欠員のある時は臨時職員を募集することもあります)

教育分野では、発達障害相談などが増えており、より専門知識を持つ人が有利になっている状況ですので、まず臨床心理士の資格は必須と思ってください。加えて、さまざまな症例や専門的なスキルが磨ける病院勤務の経験は有利になる傾向があります。

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②社会福祉士の資格で出来る相談業務

社会福祉士は福祉全般に渡る資格なので、福祉分野や他の分野でも広く通用します。ただ相談業務については、職種や対象によって違うので、やはり実務経験が求められます。福祉事務所や社会福祉協議会などは福祉を総合的に扱うので、社会福祉士の資格が有効に活かせる場になります。

福祉サービスを担う中心は行政機関ですが、福祉6法に基づき社会福祉法人やNPO法人などが運営する施設が各種の福祉サービスを実施しています。行政機関やその他の民間施設で相談業務にあたるのが社会福祉士や社会福祉主事です。社会福祉士の資格でできる相談業務は以下の通りです。

1. 生活保護関係の相談業務

生活保護相談者の面談調査などに当たります。生活保護面接相談員・生活支援員などです。

2. 児童福祉関係の相談業務

児童相談所で児童福祉に関る相談・事務手続きや指導などに当たります。児童福祉士と呼ばれます。

3. 母子関係や寡婦の相談業務

母子自立支援員や婦人相談員などと呼ばれます。

4. 高齢者福祉関係の相談業務

介護関係が多く、生活相談員と呼ばれることが多いです。

5. 障害者福祉施設の相談業務

障害者福祉相談員などと呼ばれます。

6. 地域包括センターの相談業務

地域の高齢者やその家族を対象に、介護や生活支援などの相談に応じます。

7. 社会福祉協議会

地域の福祉向上を目指す活動をします。自治体からの福祉サービスを受託する場合もあります。民生委員や児童委員、福祉活動・関係機関への支援推進などを行います。

7. 病院の医療ソーシャルワーカー

病院での治療が終ると退院しないといけません。退院についての説明や退院後の受け入れ先などについての相談に当たる医療ソーシャルワーカーは社会福祉士有資格者を配置するようになっています。ただ病院内での医療ソーシャルワーカーの業務内容や待遇は、病院によって違うようです。

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③社会福祉主事の任用資格でできる相談業務

社会福祉主事という資格は、もともと福祉行政で働く職員を対象とする任用資格です。公務員となって福祉分野に配属されると「社会福祉主事」として任用されます。現在は行政職員以外の社会福祉法人など民間団体でも、相談員や支援員、生活指導員などの採用には要件とされるところが増えています。

代表的な出来る仕事内容は以下の通りです。

1. 生活保護関係の相談業務

生活保護相談者の面談調査などに当たります。生活保護面接相談員・生活支援員などと呼ばれます。

2. 児童福祉関係の相談業務

児童相談所で児童福祉に関る相談・事務手続きや指導などに当たります。児童福祉士と呼ばれます。

3. 母子関係や寡婦の相談業務

母子自立支援員や婦人相談員などと呼ばれます。

4. 高齢者福祉関係の相談業務

介護関係が多く、生活相談員と呼ばれることが多いです。

5. 障害者福祉施設の相談業務

障害者福祉相談員や生活支援員などと呼ばれます。

参考リンク

社会福祉士主事任用資格の取得方法(厚生労働省)

社会福祉士主事の養成機関(公益財団法人社会福祉振興・試験センター)

社会福祉士主事の養成機関(ワムネット)

 

④精神保健福祉士の資格で出来る相談業務

精神保健福祉士は精神障害者の福祉向上のための資格ですが、福祉分野で広く通用します。代表的な出来る仕事内容は以下の通りです。

1. 障害者福祉施設での相談業務

障害者就労支援施設や障害者自立支援施設・生活支援施設などでの相談業務などです。

2. 精神病院などでの相談業務

精神病院の入退院に関る相談業務や、精神障害者のデイケアなどでの相談業務や指導を行います。

2. 生活保護関係の相談業務

生活保護相談者の面談調査などに当たります。生活保護面接相談員・生活支援員などと呼ばれます。

3. 児童福祉関係の相談業務

児童相談所で児童福祉に関る相談・事務手続きや指導などに当たります。

4. 高齢者福祉関係の相談業務

介護関係が多く、生活相談員と呼ばれることが多いです。

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⑤産業カウンセラーの資格でできる相談業務

産業分野の相談業務としては、職業相談や就業支援に関る相談業務と、メンタルケアに関る相談業務の2種類に分けられるでしょう。

1. 職業・就業支援に関る相談業務

ハローワークやジョブカフェなどの職業相談や就労相談員が多いです。資格だけでは相談業務にはつけません。実務経験が必要です。

2. メンタルケアに関る相談業務

面談等を必要とする従業員と産業医とのコーディネートなどに当たることが多くなります。

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【3】まとめ

教育分野の相談業務は専門知識を求められることが多いので臨床心理士の資格が必須と言っても過言ではありません。

福祉分野では、社会福祉士 / 社会福祉主事 / 精神保健福祉士 などの資格が有利でしょう。実務経験が重視されるので、職種によっては資格が必須ではない場合もあります。その分野の実務経験があり、且つ資格を保有していると就職に有利ということです。

医療分野(精神障害者援助)の相談業務では、精神保健福祉士の資格が必要です。一般病院での退院等に関る医療ソーシャルワーカーは社会福祉士資格が必要ですが業務内容や待遇は病院によって違います。

産業分野の相談業務で多いのは、ハローワークなどの職業相談です。実務経験は必須で産業カウンセラーの資格が必要です。

いずれにしても資格を持っているだけでは相談業務に就くのは難しく、実務経験が大切です。