【恋愛心理学】20代向け”大人の恋愛”を味わう為の類似性と相補性の法則

一般的に、恋愛にはいくつかの段階があります。

  • 相手のことがなんとなく気になる段階
  • 相手に惹かれていく段階
  • 交際前の駆け引きの段階

そして、実際に付き合う段階です。

それ以降にも熱愛期や倦怠期、結婚や破局という流れがありますが、いわゆる恋愛というのは、惚れてから交際に至るまでの一連の過程と考えてよいでしょう。

10代の恋愛であれば多少向こう見ずでも許されるところがありますが、20代の恋愛となれば結婚も視野に入ってきますし、社会的な立場もあるので、なかなか無鉄砲にはなれません。

ですが、少子化や晩婚化の影響もあり、恋愛に対して十分な経験を積める人とそうでない人とが二極化してきているのも事実です。

そこで今回は、 恋愛に不慣れな20代のための、ちょっと大人の恋愛を楽しむ心理テクニック をご紹介します。

 

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恋愛は似ている所と違う所があって惹かれ合う

1-1. 気になって惹かれる

恋愛にも様々な形があり、出会いにも色々な手段があるものです。

かつては学校やサークル、職場といった面識のある範囲で交際が始まることがほとんどでしたが、今では出会い系アプリやオンラインゲームなどをきっかけとした、 面識のない相手との交際も珍しくない時代 となくなりました。

ただ、どういう形の恋愛にしても、何らかのきっかけは存在します。何の理由もなく、ある日突然に気がついたら好きだった、ということは考えにくいものですね。

その切っ掛けとして最も多いのが、 『似ている』 という心理です。

たとえばお気に入りの文具メーカーが同じだったり、好きなアーティストが共通していたりといった 好みの共通性 から、誕生月や星座、出身地が同じといった 属性の共通性 まで、様々な類似性が考えられます。

『何かが自分と共通している』 というのは、相手を気にするきっかけとなる のです。

1-2. いざ付き合ってみて・・・

相手のことが気になるようになり、次第に惹かれ、幸いにも大きな壁がなく交際へ至ったとします。

その場合、行動を共にする機会が増えるために、共通性も増していきます。どこそこへ一緒に旅行へ行き、同じ景色を眺め、同じものを食べ、同じ旅館へ宿泊する。これらは一つ一つの行動が共通しているというだけではなく、思い出の共有でもあります。

こうした体験を積み重ねることで、二人の仲は深まっていくことでしょう。

ところが、それだけでは避けられない壁が立ちはだかることもあります。それが「倦怠期」です。

人間の心理として 同じようなことを繰り返していたら飽きてしまう というものがあります。こうなると共通性そのものが飽きの対象となるため、共通体験を増やすことでは対処できません。

そこで重要となるのが、自分と異なる部分の存在 です。

1-3. バーナード I. マースタインのSVR理論

社会心理学者のバーナード・I・マースタインが1970年に発表した論文、”Stimulus-value-role: A theory of marital choice”(「刺激‐価値‐役割:結婚選択の理論」)には、SVR理論というものが示されています。

これは、恋愛関係において、恋人たちが乗り越えなければならない3つの過程について記したものであり、恋愛の過程を

  • 刺激段階
  • 価値段階
  • 役割段階

に分けた上で、それぞれの段階によって相手への注目要素が異なるといいます。

刺激段階

相手の肉体的特長や年齢、容姿、民族などの類似性に注目する。

価値段階

関係を続ける価値の有無を判断する段階で、性や職歴、家族などに注目する。

役割段階

仕事や生活への役割を重視する段階で、役割への姿勢には類似性を、役割自体には相補性を求める。

つまり、付き合う前や付き合いたての頃には、見た目や年齢などに共通点や似たところがあるかどうかを重視し、やがて相手のキャリアや家族などに着目するようになり、やがて自分と違うところがあるかどうかが重要となる ということですね。

似たところがあるから惹かれ、それ以外の部分に着目し、そのうち異なる部分が大事になるというプロセスを辿るわけです。

google翻訳版 バーナード・I・マースタインの人物像

 

 

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類似性の法則と相補性の法則

2-1. 類似性の法則とは

これまで解説したように、似たところや共通点を見出し、そこに惹かれるという心理的な働きを 類似性の法則といいます。

この類似性の法則に関し、社会心理学者であるD.バーン(D.Byrne)及びD.ネルソン(D.Nelson)によって行われた、テキサス大学の学生168名を対象とする見知らぬ他者実験(1965)というものがあります。

これは、様々な社会現象に対する学生の意識を

賛成 – やや賛成 – どちらかといえば賛成 – どちらかといえば反対 – やや反対 – 反対

の6段階に分けて回答させた上で、いくつかの架空の学生の回答表を示す、というものです。

架空の学生の回答表には、被験者である学生の回答との類似度がそれぞれ0%から100%までのものが用意されています。

そして被験者である学生は、その架空の学生への魅力度を回答させられるのです。

結果として、被験者である学生は、自分の回答との類似度が高い架空の学生への魅力度がより高いと回答しました。

2-2. 相補性の法則とは

類似性の法則とは逆に、相補性の法則とは、お互いにないものを補い合うことにより、強く惹かれ合う という心理的な働きのことをいいます。

マースタイン によれば役割段階でのこととなりますが、類似性に一通り着目した後は、お互いが異なる役割を持てるかどうかが重要となるのです。

共同で何かの作業を行う場合、できることとできないことが同じだったら、助け合うことができません。

不得手なことや欠点となる部分が共通しているというのは、ただ付き合っている恋愛初期の段階ならば比較的問題になりませんが、この先結婚を視野に入れるとなれば、見過ごすことはできない問題となります。

恋人同士が長く付き合っていくためには、一から十まで類似しているだけではダメで、互いを補えるような部分を持っている必要がある のですね。

2-3. 類似性と相補性の関係

類似性の法則相補性の法則 は反対の性質ですが、両者の関係性はどのようなものなのでしょうか?

恋愛においてはどちらかだけが必要なのではなく、段階に応じて付き合う前~付き合い始めの頃は類似性が、そこから交際が長くなると相補性が大事になる、ということは既に述べましたが、それだけではありません。

あくまでも類似性から相補性へ、という流れは一般的なものです。

ですが、恋愛の面白い点(あるいは、ままならない点)は、それが一般論では片付かないところにこそにあるのですね。

たとえば、類似性に惹かれるというのは、裏を返せば自信のなさとも捉えられます。

自分だけで十分な自信が持てない人は、似たような要素を持つ他者が存在することで、自己肯定感(セルフエスティーム)を得られるのです。

参考記事 セルフエスティーム(自己肯定感)とは? – 自信よりも自分を愛する気持ちを持とう!

しかし、十分に自己が確立し、自分に自信を持っているようなタイプであれば、「あなたと似ている部分がこれだけあります」というようなアプローチよりも、「あなたとは違う魅力がこれだけあります」というアプローチのほうが向いていることもあります。

そのため、機械的に類似性と相補性を示すのではなく、相手をよく見て合わせる部分は合わせる、違いを見せる部分は違いを見せるというように分けていくことが大事 です。

 

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類似性・相補性の法則を用いた恋愛テクニック

3-1. 類似性の法則の活用テクニック

類似性の法則を活用する上で大切なのが、観察力 アピール力 です。

相手の自分と似ているところを見つけなければ、「こんなところが似ているね」という指摘もできませんし、似ている部分をどんどんアピールしていくだけの積極性がなければ、相手にも自分が似ている部分に気づいてもらえません。

つまり、月並みな言い方をすると コミュニケーション力が不可欠 なのですね。

コミュニケーションといっても、単に楽しくお喋りするというものではなく、相手とのやり取りを通じて、共通点を見つけ出すという意味です。

たとえば恋人が携帯電話につけているストラップやいつも飲んでいるドリンク、好きな楽曲や映画のジャンル、こういった様々なものを知ることで、「それ、自分もそうなんだ」とアピールする機会が生まれます。

まずは相手をよく知ること。そうすることで類似性をアピールするのが大事です。

これに似た心理テクニックとしては、『同調行動』 というものがあります。ぜひ、参考にしてみてください。

関連記事 同調行動とは?具体例とコミュニケーションへの活用方法(恋愛・仕事)

3-2. 相補性の法則の活用テクニック

相補性の法則を活用するには、相手を知るだけでは足りません。 自分自身をもよく知ること が必要です。

なぜなら、互いにできないことを補い合うのが相補性というものですから、自分(だけ)にできること、自分(だけ)ができないことを理解しておかないと、相手のサポートも相手からのフォローを受けることもできないからです。

類似性に比べ、相補性には一歩進んだ関係性を築く力が求められます。それは恋愛関係に限らず、仕事や集団競技などにおいても重要なものです。

相手を知り、自分を知るからこそ長続きする関係を築くことができるのだと理解しなければなりません。

そうすることで、子供の恋愛から大人の成熟した恋愛へと移り変わることができます。

 

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まとめ

最良のパートナーを見出すのが難しい時代になっているといえます。

戦後の婚姻率は減少の一途を辿っていますし、社会的な価値観の変化だけではなく、経済的にも厳しい世の中です。そんな中、恋愛を大切に育みたい人々にとって、心理学的なテクニックも大事なサポーター となることでしょう。

類似性の法則と相補性の法則を使い分けることで、ぜひ長続きする恋愛を愉しんでみてくださいね。

 

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